新たに各キャラクターを象徴するというティザーポスターが3枚発表されました。
ここから予想できる限り本作の展開を大胆予想していきます!
◆本郷猛は◯ぬ…?
一番ゾッとしたのが実は3枚目の「継承」。文字通り仮面ライダー第2号がその意思を継承していくという意味だとは思いますが、なんだか不吉な予感がします。
いずれにせよ、
「魂の自由を取り戻して」
というルリ子のセリフも含めて以下のことが読み取れます。
- 一文字隼人は脳改造済?
- 2号は本郷猛抹殺の命を帯びたショッカーライダーとして登場?
- ならば他にも複数のショッカーライダーが登場?
となると、やっぱり原作通りの展開も予想されてしまいます。
というのも、原作萬画版「仮面ライダー」では12人のショッカーライダーの猛攻により変身すらままならないまま本郷猛が戦死してしまうからです。
しかし、本郷との戦闘で脳改造から解き放たれていた一文字隼人が新たな仮面ライダーとして立ち上がります。
更に、死んだと思われていた本郷は脳みそのみが生命維持装置につながれ一文字隼人を陰ながらバックアップ…という結構鬱な展開を迎えます。
果たして「シン・仮面ライダー」でも、本郷猛には悲劇が待ち受けているのでしょうか?
◆シン・ウルトラマンから予想
ですが、私は本郷猛は死なないのではないかと思っています。というか、鬱エンド及び鬱展開にはならないと踏んでいます。その理由は、「シン・ゴジラ」と「シン・ウルトラマン」にあります。
どちらもオリジナルの要素を忠実に発展継承しつつも、中盤〜終盤にかけては完全に独自の展開を見せていました。
「シン・ゴジラ」は確かに初代ゴジラへのリスペクトに満ちた作品でしたが、ラストで科学者がゴジラと相討ちになることはありませんでした。世界中のスパコンをつないで人類の叡智を結集、日米軍共同でゴジラ凍結作戦を成功させています。
「シン・ウルトラマン」も、原典ウルトラマンとよく似た物語展開を見せつつ、ウルトラマンがゼットンに敗れて終わりではありませんでした。
ウルトラマンが残したβ-システムを元に打倒ゼットンの秘策を禍特対が考案、ウルトラマンと人類が協力することで強敵・ゼットンを打ち破ります。
どちらも、人類の叡智を結集させてバッドエンドを回避しているのです。
それは、難解かつダークな精神世界を深く描写してきた「エヴァ」シリーズが「シン〜」によって実に綺麗な大団円を迎えたことともよく似ています。
もし「シン・仮面ライダー」が原作をなぞるのであれば、そりゃあ本郷猛は戦死するか脳みそだけになるでしょうけど、多分それはないように思います。むしろ既存のポスターのように、本郷猛と一文字隼人が並び立つ構図が絶対見られるはず(と信じたい)。
◆「御期待下さい」の意味
本作がなんだかんだ鬱エンドにはならないだろうと思うもう一つの理由が、公式ツィッターや特報動画の文末に必ず出てくる以下の一文です。
御期待下さい。
どのツィートも特報映像の最後も必ずこの言葉で締めくくられています。私はこのフレーズがすごく好きで、ここにこそ本作の制作に向き合う庵野氏のスタンスが表れていると感じます。
本作のプロモーションに、若き日の庵野秀明氏のコスプレ写真が使われたことは記憶に新しいですが、実はあのプロモーションを庵野氏があまり良く思っていなかった(=庵野氏の意向で行われたものではない)のはご存知でしょうか?
「あれでは自分の独りよがりな作品ができると思われてしまう」と危惧したそうです。彼はあくまで、「自分が撮りたい作品」ではなく「みんなが見たいと思う作品」を撮るべきだというポリシーを大切にしています。
その想いと、だからこそ持ち得る自信と誇りが、「御期待下さい」というテロップに表れていると思うのです。
では、ヲタクの独りよがりではない、みんなが期待する仮面ライダーとは?
色々あるとは思いますが、やっぱり最後は「ダブルライダーの共闘」だと思うんです。
以前考察を深めた通り、「シン〜」シリーズの「シン」に込められた意味は、原点回帰を意味する「真」だけでなく「新」でもあるからこそ、新しいダブルライダーの形を提示してくれるのではないかと期待しています。
※ただ、死にかけるもしくは死んだかのような危機に陥る展開はむしろ期待しています。そもそも仮面ライダーは仮面ライダーになった時点で鬱展開確定ですからね。
◆不死身の男の系譜
あと、基本的に仮面ライダーって死なないヒーロー、もしくは死ねないヒーローだというのが私の解釈です。
藤岡弘氏のバイク事故で一文字隼人という代役が立てられるに至るまでの背景にあった平山亨氏の魂の叫び「ヒーローは死なない!必ず帰ってくる!」は後のライダーたちにも受け継がれていました。
これは一見美談のようでありながら、一度改造人間になってしまった彼らには二度と平穏な日常は戻ってこないことを意味する悲劇でもあります。仮面ライダーはどこまでいっても不可逆の戦士なのです。
ちなみに、上述した原作萬画版本郷猛は、脳髄を新たなボディに移植し奇跡の復活を遂げます。そして、脳以外の99%を失ったパーフェクトサイボーグというアイデアは、10号ライダー・ZX(ゼクロス)に引き継がれていくのです。
◆福音をもたらすモノ??
「シン・ゴジラ」及び「シン・ウルトラマン」ではいずれもゴジラやウルトラマンの「福音をもたらすもの」としての側面も描かれてきました。
ゴジラの体内エネルギー変換の仕組みはまさに持続可能な新エネルギー回路で、副産物たる放射性物質も半減期が短いことが終盤で明かされています。
ウルトラマンが地球人類と融合したことにより、人類がβ-システムを用いて更なる進化を遂げる可能性が浮上しました。
しかしいずれもそこには大きなリスクが伴います。ゴジラは確かに生物学の常識を覆すトンデモ生物ではありますが、おかげで首都東京は壊滅し、甚大なる被害を被りました。βシステムの登場は確かに人類をもう一段階上のレベルへ高める契機にはなりましたが、同時に人類の兵器転用の可能性と侵略者たちの侵攻が予想されています。
「シン・仮面ライダー」においては一体どんな「福音」が人類に授けられるのでしょうか?
パッと思いつく限りは、それは「SHOCKER」がもたらすものなのかもしれません。
勿論彼らは悪魔の軍団ですが、同時に改造人間手術というトンデモ科学力をひっさげてもいます。人間を進化させる改造人間の技術は、果たして人類を進化へ導く福音となるのでしょうか?そしてその根源にあるはずの、謎多きショッカー首領の存在も気になります。
「シン・ウルトラマン」が、「外星人と地球人の狭間にある者」として戦ったように、体は人間ではなくなったが、心だけは失わなかった本郷猛もまた、「狭間にある者」です。
本郷猛の葛藤と戦いは、もしかすると人類に新たな「福音」を授けるものとなるかもしれません。
◆緑川ルリ子は滝和也?
意外だったのが緑川ルリ子の「孤高」ポスター。「孤高」といえば仮面ライダーにこそ合う言葉だと思っていたので、それをルリ子に持ってくるとは…。
だとすれば、
- 世間にショッカーの危険性が知れ渡っていない中、ただひとり巨悪に立ち向かうのがルリ子?
- ルリ子はなんらかの組織の捜査官?
- 既に父は殺された?もしくは父も潜入捜査官?
- つまりルリ子はヒロイン+滝和也ポジションか?
- 更にはルリ子のバックにある「組織」からも切り離されてしまう?
なんてことも想像できちゃいますね。
いずれにせよ、彼女のポスターがまず一枚目にくることからも本作の物語世界は緑川ルリ子を中心にして展開されていくのではないかと考えられます。
そしてそんな彼女が信頼するに足る存在として出逢うのが本郷猛。二人の関係性は、結構ラブロマンスものかなぁとも思っていたのですが、それこそ本郷猛と滝和也のようなバディものにも近い作風になるかもしれませんね。
そうなると尚のこと3枚目のポスターでルリ子が一文字隼人に赤いマフラーを巻いてるのが気がかりです。
だってどう考えてもそのマフラー、本郷猛のやつですよね?
「仮面ライダー」では、一文字隼人が本郷猛に代わって日本の守りについたことは、一文字隼人のセリフによってのみ語られました。
ここを映像化するのではないか?とも思っているのですが、果たしてその過程で本郷猛に一体何が起こるのでしょうか?そして特報映像でその存在が確認されている、蜘蛛男、蝙蝠男、蜂女の他に一体どんな怪人が登場するのでしょうか?
公開まで3ヶ月とすこし。実に実に楽しみです!
(了)