いよいよ3月に公開が迫る「シン・仮面ライダー」。
中でもバイク好きの私としては目が離せないのがサイクロン号の「シン・デザイン」です。
現在公開されている資料としては、公式ツィッターに添付された画像や特報映像がありますが、
- 常用形態から変形すること
- 2号用も含めて2台のサイクロンがあること
は確定事項のようです。
ここからは、これらの資料から判別できる事柄を推測・考察していきます。
ベース車両
ベース車両の情報も公式サイトにて公開されています。
こちらによると変形前はCB250R、変形後はCB650Rだそうで、変形することでベース車両においても排気量が大型化するのは嬉しい裏設定とも言えますね。
まず変形前の常用サイクロンですが、ホイールやフロントフォークがゴールドになっているところを見るにCB250Rのブルーかレッドがベース車両になっているようです。
©︎石森プロ・東映/「シン・仮面ライダー」製作委員会
↓更にこの公式ツィート右画像から、キャンディークロモスフィアレッドがベースなのは明らかですね。その他長めのテールなど、全体的なシルエットから細かなディテールも含め結構ほぼそのまんまです。
あの時のサイクロン号です。
— 『シン・仮面ライダー』【公式】 (@Shin_KR) 2021年10月9日
そして、明日も御期待ください。#シン・仮面ライダー https://t.co/1OZdNXMTQN pic.twitter.com/xY11yCH4pZ
ただ、特徴的な四つ目のヘッドライトはお馴染み超ヒットバイク・レブルからの移植と思われます。
©︎石森プロ・東映/「シン・仮面ライダー」製作委員会
変形後のサイクロンもベースは同じCBシリーズのCB650Rなので、変形前後の違和感も少なくなっていますね。もちろん、変形に伴ってフルカウルになることで印象は大きく変わるのですが、ベース部分のシルエットはほぼ同じです。
©︎石森プロ・東映/「シン・仮面ライダー」製作委員会
ただ、右サイド下部の小振りなマフラーの生え方(6本の設定上のマフラーとは異なる)や特徴的なリアタイヤの生え方なんかはCB650Rそのものですね。
こちらもホイールやフロントフォークがゴールドとなっているため、CB650Rのマットジーンズブルーメタリックがベースになっているのでしょう。
但し、当然のことですがハンドルはセパハンになっています!
セパハンとはセパレートハンドルの略称で、パイプハンドルとは異なり左右のハンドルが別々(セパレート)にフロントフォークに巻き付いているものを指します。セパハンのおかげでハンドル位置はグッと下に下がり、ライダーも前傾姿勢となります。やっぱりサイクロンといえばこのスーパースポーツスタイルですよね。
RAH リアルアクションヒーローズ No.790 サイクロン号 (シン・仮面ライダー) 全長約330mm 塗装済み 完成品
大予想・変形機構
やはり気になるのはその変形方法です。
変形前と変形後を見比べてみると、変形することを意識したパーツ配置やデザインになっていることが少しわかります。
©︎石森プロ・東映/「シン・仮面ライダー」製作委員会
- 変形後の特徴的な3対のマフラーは、変形前では2対だが根元の起点においてはちゃんと3対になっている※3/1追記:常用形態でもよく見るとマフラーが3本ずつ造形されて付いてますね!
©︎石森プロ・東映/「シン・仮面ライダー」製作委員会
- 常用形態(変形前)のヘッドライトがネイキッドの単眼のようでいて、ちゃんと内側は四つ目(レブルのものを移植カスタム)になっており、変形後の特徴的な4つ目カウルと一致する。
- 常用形態(変形前)のヘッドライト周りのフレーム状のパーツは変形後のカウルフレーム?
©︎石森プロ・東映/「シン・仮面ライダー」製作委員会
特にこのフレームにデザインされている赤や黒のピクセル模様からは、なんとなくナノテク技術の気配がします。(もちろんただのデザインかもしれません😓)
そもそもオリジナルのサイクロンの変形シーンからして、「何もないところからパーツが湧いてくる感じ」の超ハッタリ変形だった訳で、しかしメカニックオタクの庵野氏手掛ける「シン・仮面ライダー」だからこそ、そのハッタリ感にも何らかの最適解を用意しているはずです。その一つとして考えられるのが「ナノテク」です。
常用形態のあらゆるパーツが一旦細分化され再構成、という過程を経てサイクロンモードへと変形するのかもしれません。
ライダーマスクはどこから?
とすれば、ヘルメットさえもナノテク技術によって仮面ライダーのマスクに変形している可能性があります。特報映像を見ても、変身前と変身後で唯一黒いヘルメット及びライダーマスクだけが余剰パーツとなっているからです。
また、特報映像冒頭に、終盤でサイクロンが爆走している林道と酷似した場所を走る黒ヘルメットの常用サイクロンのカットがあり、(木々の色が違うのですが)ここをつなげるとまさに「変身シーン」になります。
©︎石森プロ・東映/「シン・仮面ライダー」製作委員会
オタクの悪い癖ですが更に妄想を広げると、このナノテク変形機構の劣化で色替えマトリクス機能がストップ、黒マスクの仮面ライダー(桜島1号)の登場も予想できます(?!)
※但しマスクオフ状態で大きなバッグをさげているところから、ヘルメットとは別にライダーマスクを持ち歩いている可能性も捨て切れません。
©︎石森プロ・東映/「シン・仮面ライダー」製作委員会
特殊ジェットエンジン?
変形後のサイクロンにも注目です。
特に、3対のマフラーの根元の位置が常用形態とまるで変わっており、バイク本体中央のエンジン部と直結しているように見えます。
©︎石森プロ・東映/「シン・仮面ライダー」製作委員会
つまり、常用形態は通常のガソリン走行だったのに対して、変形後のサイクロンは異なるエネルギー源を用いて走行している可能性があるのです。
事実、初代サイクロン号にはプルトニウム原子炉が搭載されており、ジェットエンジンで時速400kmの高速走行が可能と設定されています。これに近い機能が備えられているのでしょうか?!
二種類のサイクロン?
公式から発表されている2台のサイクロンの画像ですが、よく見ると一部カラーリングが違っています。
本郷用のサイクロンは3対のマフラーが紺色ですが、もう一台のサイクロンのマフラーはシルバーです。
©︎石森プロ・東映/「シン・仮面ライダー」製作委員会
「やられた」と思いました。オリジナルの「仮面ライダー」でも、旧2号が使用していたサイクロン号のマフラーはシルバーだったからです。
※旧2号編(第14話)以降のサイクロンは全てマフラーがシルバーに変わっています。
この設定に忠実に、仮面ライダー第2号にはシルバーマフラーのサイクロンがあてがわれるものと思われます。
予告映像では遠景のため判別できませんが、おそらく変形前のマフラーもシルバーに違いありません。
©︎石森プロ・東映/「シン・仮面ライダー」製作委員会
バイク乗りの代弁者
仮面ライダーは当初、「バイクに乗ることでベルトに風圧を受けて変身する」という方法をとっていました。
「ベルトで変身する」というイメージが強い仮面ライダーですが、元々はバイクも変身するためには不可欠な、いわば変身道具だったわけです。
ここに、仮面ライダーが「ライダー」たる所以があります。バイクに乗らなければ満たされない戦士、それこそが「仮面ライダー」なのです。
この、「バイクに乗らなければ満たされない」感覚や、「バイクに乗ることで完成する存在」というアイデンティティは、バイク乗りにとっては非常に深く共感できるポイントでもあります。
バイク乗り特有の、「バイクに乗らないと落ち着かない感覚」とか「バイクに乗っているときが本当の俺だ」みたいな、多分バイクに乗らない人には全く理解してもらえないだろうこの感情を、非常にスッキリとロジカルに体現したキャラクターが、仮面ライダーだったのです。
これはバイク好きの勝手な解釈ですが、同じような理由(仮面ライダーに影響を受けて)でバイクに乗るようになった人は多いはずです。
乞う!バイク復権
例えば「バットマン」が映画化される度「今度のバットモービルのデザインは?!」とバットマンが乗る車に注目が集まります。バットモービルそのものが作品の顔になるほどその存在感は圧倒的です。
バットマンの物言わぬ相棒として、はたまた作品そのものを象徴するアイコンとして、バットモービルは確固たる地位を確立しています。
それに対して「仮面ライダー」はどうでしょう?わざわざ名前に「ライダー」まで付けているのに、年々バイクの存在感は薄まる一方です。
そんな中、3月公開予定の「シン・仮面ライダー」はどう見ても「バイクがないと変身できない仮面ライダー」をやる気まんまんなわけです😭
そりゃあテンション上がって公開前なのにスチル写真や動画からあーだこーだサイクロンのことを考えちゃうわけです😭
積年のバイク好きの鬱憤を晴らしてくれる大傑作になることを心から期待しています、「シン・仮面ライダー」!
(了)