ADAMOMANのこだわりブログ

特撮ヒーロー、アメコミヒーローを中心にこだわりを語るストライクゾーンの狭すぎるブログ

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意味がわかると怖い話(バイオハザードRe:2ファイル考察)〜アネット・バーキンの空白の7日間〜

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ある恐ろしいことに気づいてしまいました。アネットって、ウィリアムがGになってからレオンやクレアと出会うまでの1週間、一体どこで何してたの?

って件について今回は深掘りしてみます。

※本記事では、「バイオハザードRe:2」以外のシリーズ作品については言及しません。あくまで単作の中から汲み取れる描写や展開のみを参照していきます。

 

アネットの足取り

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アネット・バーキンと言えば、レオン編とクレア編で若干印象の異なるキャラクターです。

レオン編ではGウィルスを追うエイダを妨害する敵キャラのような印象が強いですが、クレア編では研究一筋で娘には目もくれない最低の母親、という感じです。

ですがどちらも最後には「Gウィルスをこれ以上拡散させるわけにはいかない」という自責の念と使命感に駆られて動いていたことが発覚するという、結構複雑なキャラクターでした。

ただ、彼女に関しては一点、最大の謎が残されています。

夫・ウィリアムがGウィルスに感染してからレオンやクレアに会うまでの約1週間、何をしていたかが不明なんです。今回はこの空白の1週間について考察していきます。

まずは、時系列を整理しましょう。

9/22午後11時45分頃

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研究所NEST内ウェストエリアにて、夫・ウィリアムがGの怪物に変貌

※日時はウィリアムを射殺したマルティネス隊員の動画ファイルから推定。

 

9/29深夜

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下水道内でレオン・エイダ / クレアと出会う

 

同日深夜

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下水道コントロール室でエイダを追い詰める

 

同日深夜

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ゴミ集積場でGに感染したシェリーを発見

 

9/30午前5時前後

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研究所NESTでレオン / クレアと共にG第三形態と交戦、致命傷を負う

※日時はNESTの枯死剤散布時の自動送信メールから推定。

 

9/30午前5時前後

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研究所内で死亡

※レオン編とクレア編はパラレルワールドですがキャラクターの理解を深めるためあえて両方記載しています。

9/22にウィリアムがGの怪物に変貌した後から、9/29に主人公たちと出会うまでの足取りが一切不明です。ここからはいくつかの仮説を検証してみたいと思います。

 

研究所NESTに留まっていた?

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ウィリアムに銃を向けたものの、引き金を引けなかったアネットはそのまま研究所に残っていた…とするのは自然な流れに思えます。

ですが、前回の記事で明らかになったように一番最初に感染爆発が起きたNEST内の混乱は凄まじく、特にアンブレラ本社によってNESTが強制的に閉鎖されてからは、上級職員用のリストタグが無いことで更に状況が悪化していました。

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しかし、アネットは上級職員権限を持っています。彼女がNESTにそのまま滞在していたのであれば、取り残された多くの研究員はNESTを脱出できたはずです。

また、NESTに残るファイル資料にはアネットの名前は一切登場しません。彼らは部長のバイロン・カートライトだけを上級職員として探し続けており、NEST職員の多くは、「バーキン夫妻は2人とも殺害された」と思っていた可能性が高いです。

 

ラクーン市内に戻っていた?

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だとすれば、アネットは早々に1人だけNESTを脱出していたとしか考えられません。彼女はどこに行っていたのか?

シェリーのいる自宅、もしくはラクーンシティに戻っていた可能性はないでしょうか?

ゲーム内ムービーで、シェリーは1人家に残されていたことが語られています。バーキン家の自宅ですから、さぞ安全な設備がありそうにも思えますが、

「アレ(ゾンビ)がそこらじゅうにいて怖かったの」

とシェリーが言っていることから、自宅周辺も安全な状態ではなかったようです。

そんなシェリーに対して

「警察を呼べばよかったでしょ」

と突き放すアネット。このあまりにも的外れな回答に呆れたプレイヤーは多いと思いますが、どうやらアネット、この数日間で発生したラクーンシティの惨状を全く知らなかったようです

実際、アネットはGウィルスの漏洩に関しては異常なまでの警戒心を見せていた一方、Tウィルスに関してはゲーム内でも一切言及がなく、何の関心も寄せていないようでした。

 

下水道で6泊7日?

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となると、残るは地下下水道以外に考えられません。実際、エイダもアネットを求めて下水道に向かおうとしていました。エイダの情報網も、なんらかの方法でアネットが地下下水道にいることを掴んでいたようです。

そしてこれは、Gが基本的に下水道近辺にしか登場していない事実とも一致します

Gは胚の植え付けによって拡大していく生物ですが、その副産物として生まれるG成体は、警察署にも、そしてNESTにも一切登場していませんでした。

主人公が3枚のメダルで警察署地下の隠し通路を開通してすぐにG第1形態と遭遇したことから、あと一歩でGも地上に進出するところだったのかもしれません。

つまり、「Gウィルスに感染したウィリアムは主に下水道に潜伏しており、そんなウィリアムを追ってアネットも下水道内に留まっていた」ということになります。

ここまではゲーム設定としても明らかにされている事実なのですが問題は、約1週間もの間、何をしていたのか?ということです。「ウィリアムを追って潜伏していた」にしても、ちょっと長すぎるような気がします。それも、NESTやラクーンシティがどうなっているかも知らずに、です。

 

半狂乱の研究者

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彼女が地下で6〜7日間、何を考え、何をしていたかは、アネットという人間の複雑さを象徴しています。

おそらく彼女は、「夫を殺せない」が「Gをこれ以上広めるわけにはいかない」という葛藤だけでなく、「夫さえもGの被験体として観察したい」という科学者としての狂喜にも取り憑かれていたようです

クレアと初めて対面したときのムービーを見ると、Gの怪物と成り果てたウィリアムが破壊したエレベーター周辺の被害状況を必死にメモしていて、目の前のクレアの呼びかけも全く耳に入らないほどでした。あれこそが、アネットの「本性」です。

図らずもウィリアムがその身にGウィルスを投与して暴走、NESTを飛び出して大暴れする事態になり、それをアネットは内心では「好機」ととらえていたかもしれません。Gの実戦投入時のデータがじっくり取れるチャンスかもしれない…と。

ただ、「これ以上危険なGを放っておけない」という義憤に駆られていたことも事実だとは思います。ですが、一研究者としての知的欲求も抑えられない。かと言って苦しむ夫をそのままにしておくわけにもいかない…。

彼女の様々な葛藤は、ある一つの想いへと収斂していきます。

「Gウィルスは誰にも渡さない」

混乱する彼女の感情を統合する最もシンプルな解答はこれだったのでしょう。

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実際、「Gは誰にも渡さない」という意図の発言が、レオン編だけでも6回繰り返されており、もはや偏執狂といえるレベルです。

その結果、6日以上もの間、Gに変貌して苦しむ夫をアネットは地下で泳がせ続けていたのです。

アネットがもし仮に「夫は殺せない」という人間的な葛藤にのみ苦しんでいたのだとすれば、そこには決定的な矛盾が存在します。

本当に夫を想うのであれば、「なぜ一刻も早く街に残したシェリーと合流してペンダントを回収し、抗ウィルス剤を入手しなかったのか」ということです。シェリーを見れば分かる通り、Gウィルスに感染しても数時間以内であれば根治の可能性は十分にあったはずなのです。

 

皮肉な教訓

私がここまでアネットの人間性を信頼していないのにもちゃんと理由があります。

それは、被験体628事件にアネットも間違いなく関わっていたであろうという事実です

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あそこまで残酷で極悪非道な実験に関与している人間です。たとえGの殲滅に尽力したとしても、死の間際で娘に愛の言葉を遺したとしても、それが何になるでしょう?

人命軽視の価値観が骨の髄まで染み付いているとしか言いようがありません

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エイダを焼却炉で焼き殺そうとしたときの冷たい声と表情からは、実験室での彼女らの本性が垣間見えます。

ただ、彼女の1週間に及ぶ地下での行動は一つの皮肉な教訓を残しています。

特殊な戦闘訓練を積んでいない人間でも、ウィルスに関する正しい知識があれば無傷で生き残ることができる、ということです。

アネットは、G成体やゾンビが蠢く下水処理施設内を無傷のまま1週間以上も徘徊していました。

あれほど屈強な男性警官たちが揃いも揃ってほぼ全滅したラクーン市警の惨状を思えばその凄まじさがわかると思います。

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レオンやエイダと鉢合わせした際のアネットは、おそらくGに胚を植え付けられたであろう男性の死体を焼き払っていました。それがG拡散を防ぐ有効な処置であると熟知しているからでしょう(事実、火炎放射器はGに対してかなり有効な武器でした)。

G第3形態との戦闘時にアネットが現れ、小型の榴弾一発でGをダウンさせたときは正直「おいそれよこせ」って思いましたよね(硫酸弾もまたGに有効)。

ラクーンシティがあっという間に陥落したのも、なんだかんだ最大の要因はゾンビやウィルスに関する知識がなかったからです。

ですから、アネットがラクーン市警崩壊を知らなかったというのも、納得できてしまいます。彼女はずっとNESTにこもって生物兵器の開発を続けていた人間ですから、かえって一般市民のウィルス兵器への無知が想像できなかったのでしょう。

増して、ラクーン市警には諸々の事情をよく知るはずのアイアンズ署長がいます。最悪の事態が起きても、彼が指揮を取ってくれるはず、なんて思っていたかもしれません(それとは真逆の結果になった訳ですが)。

但し、「特殊な戦闘訓練を積んでいない人間」の割にアネットの射撃の腕前は尋常ではないという点は見逃せませんよね(笑)

 

改心する者暴走する者

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とはいえ、Gの第3形態との決戦時には迷いなくウィリアムに銃を向けるようになっていたアネット。一体何がきっかけでここまで心変わりしたのでしょうか?

そのきっかけと思われるのが前回の記事でも紹介した「アンブレラ本社宛てのメールの写し」です。

このファイルが手に入るのは下水道のコントロール室で、エイダをゴミ集積場に突き落とす前にアネットが印刷したようです。

そしてこの部屋の様子ですが、箱とその中の書類が散乱しています。彼女は何か書類を探していたのでしょうか?...ですがこの下水施設内に彼女が求める書類があるとは思えません。おそらくこのメールを見て、彼女が取り乱して錯乱した痕跡なのだと思います

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なんだかんだ信頼して長く在籍し続けた会社から、NESTごと自分たちが切り捨てられたとわかった瞬間です。その瞬間、彼女の中にあった何かが音を立てて崩れ去りました。

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メールの内容が気になる方は前回の記事をご参照ください!

そして、彼女の心からは研究成果への執着が薄れ、「こんな危険なウィルスを悪用させてはならない(レオン編)」、もしくは「シェリーが生きるこれからの世界にGウィルスを拡散させるわけにはいかない」という義憤の炎だけが強く残ったのかもしれません。

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...で、実は同じ頃、全く同じようにアンブレラから切り捨てられたことを知って錯乱した人間がもう1人いました。

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ブライアン・アイアンズ署長です。こいつはアネットとは対照的に、それをきっかけにしてより残虐な本性をあらわにし、ゾンビの襲撃でただでさえ悲惨な状態に陥っていた警察署内を更なる地獄に変えた張本人です。

「ある男の手記」というファイルをご記憶でしょうか?

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誰かに切り捨てられたことへの怒り、人間を「豚」と呼ぶ文体、警察官たちを下に見ながら正義を嘲笑する態度と、音楽を愛好する悪趣味な奇人ぶりは、最後までプレイした人間なら一目でアイアンズのそれだとわかります

警察署内のC4爆弾が設置されていた部屋の多くの警官たちはアイアンズによって閉じ込められていたようです。

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更に外部への脱出の鍵となる駐車場のカードキーが署長室の奥に集められており、これも警官たちから銃で脅して奪い取ったものと思われます。

 

アネットの業績

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最後に、個人的には憎むべきサイコパスとしか思えないアネットですが、そんな彼女の「最大の功績」とも言える事柄をご紹介しておきたいと思います。

ゴミ集積場に落下したエイダは、扉の向こうにGの呻き声を聞きます。実はこの中にGことウィリアムが潜伏していたと思われますが、ここまでGが追い込まれた、もしくはここに幽閉されていた、と考えることもできるかもしれません。そしてそんなことができるのはアネットだけです。

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つまり、あのクッソめんどくさいチェスモチーフのプラグ解錠式の扉を改めて施錠し、プラグをあちこちに分散させたのもアネットかもしれないということです

また、アネットが焼き払った男性の死体ですが、ムービー後に黒焦げの幼体らしきものが飛び出しているのが確認できます。

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この幼体には生殖能力が無いとはいえ小型ゆえ隙間から自在に移動して地上を目指す可能性もありますが、G成体は下水道のごく限定されたエリアにしか出没しなかったことからも、アネットの処置のおかげでその拡大が最小限に留められていたと見ることもできます。

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いかがだったでしょうか?サイコパスと被害者の狭間で揺れたアネットを、あなたは許すことができますか?

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ウィリアムのタイプライターの隣には、3人の家族写真が置かれていました。

(了)

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おまけ

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クレアの谷間はこれが限界です隊長!