これは、自分の理想のバイクを求めたバカな男の物語である。
以前、自分の「バイク履歴書」について書きましたがこれはあくまで前置きで、実は私最近の日本のバイク市場に物申したいことがいっぱいあるんです。今日はそのことと自分のバイクのカスタムについて少しご紹介したいと思います。
◆マジェSイイとこイヤなとこ
↑の記事でもご紹介した通り、今私はマジェスティSに乗っているわけですが、初めて今回スクーター乗りの世界に参入したことで、自分のバイクにも、それから街でよく見かける他のスクーターに対しても色々と考えるようになりました。
まず、最近の150ccクラスのスクーターはすごい!ということです。
私の乗っているマジェスティSの素晴らしいところは大体以下の3つに集約されます。
- 加速がすんばらしい!
- 荷物がめちゃ入る!
- 150ccに見えないスタイリッシュなデザイン!
まず1.の加速についてですが、これは自分が以前乗っていたマニュアル車と比べても圧倒的です。排気量も全然違うんですが体感で多分2秒以内に時速70kmいっちゃうと思います。公道で先頭に出てからの車列の突き放し具合は本当に凄まじいものがあります。
※但し、ABSとかついてないので雨の日にスリップして一回派手にコケてます💦肉離れで3ヶ月足引きずってました…😭
そして2.のラゲージ容量ですが、幸運なことに私が購入した中古のマジェSにはリヤケース(オフィシャルオプション30L)も付属していたため、
男の2泊3日なら余裕で入るくらい充分な収納があります。加えてシート下にもフルフェイスと雨具などが楽々収納できます(公式データは32L)。合計62Lも収納がついてるんです。これを一回覚えてしまうと荷物が全然入らないスポーツタイプには戻れませんw
最近流行りのひとりキャンプとかアウトドアにも最適だからこそ手軽な排気量の150ccあたりが売れてるんでしょうね。150以上ならいざというとき高速にも乗れます。
※但し、私が愛用しているカブトのシステムヘルメットはフタが閉じませんでした💦なのでハンドル下フックを鍵付きのものに取り替えてそこにヘルメットぶら下げて使ってます。
それから3.のデザイン面ですが、私がバイクショップでこいつに一目惚れした理由がこれです。やっぱりバイクといえばフロントカウルのかっこよさですが、流線形の少し尖った鼻先と大柄なカウルと鮮やかなブルーに一目惚れしました。正直155ccって中途半端に小さい排気量いやだったんですが、コイツはそれを感じさせない大柄な体躯が魅力的です。
特にフロント部分が大きく見える理由は、なんとフロントカウル下にガソリンタンクがあるからです。給油口がハンドルのすぐ下にあるのでガソスタではシートから降りずにささっと給油もできちゃいます。
※但し、おかげでタンク容量がさほど大きくないからか結構な頻度で給油してる気がします。
…という感じで気に入ってるところはたくさんあるんですが全部「※但し〜」と注釈が入っているように、ちょっと気に入らないところもいくつかあります。まず代表的なところを挙げると以下です。
- 足つきが悪い
- ハンドルミラー、個人的には見にくい、ダサい
- リヤフェンダーがもっさりしててダサい
- フルフラットステップもダサくてあんまり好きじゃない
そして実はこれらのガッカリポイント、最近の150ccクラスのスクーター大半に言えることだとだんだん気づいてきたのです。
◆どれも足つき最悪!
まず、足つきの悪さですがこれはシート下の収納容量を確保した結果だと思います。最近のスクーターはハッキリ言ってどれもこれも足つきが悪いです。足つきが悪いと、いざというときのバランス取りが難しくなり立ちゴケの原因にもなります。
私はもう慣れちゃったので正直あまり気にしてませんが、またがった瞬間に足がビタッとつくかどうかで精神的安心感が全然違います。
※乗らない人のために分かりやすく例えるなら、みんなで海に行ったときに普通のズボン丈の水着かブーメランタイプの水着かってくらいこれは違います(?)。
ただ、それなら横にビヨーンと車体を引き伸ばして車高は低く、かつ収納容量も確保すれば良いではないかと思われるかもしれませんが、それをやっていたのがかつてのビックスブームを牽引してきた伝説の車体たちでした。
フォルツァ、マグザム、フュージョン...
しかしこれらはいずれも収納容量が見た目よりも案外少なく、しかし車幅が大きくて場所を取るためこの日本のケチ臭い駐車スペースでは損をするということでブームが去った今はすっかり生産も終了し主流からは外れてしまいました。
そして現在は、車体を横にのばすのではなくタテにのばすことで収納を確保しつつ駐車場でも場所を取らない形になったのだと思われます。結果、その代償として足つきが悪くなった。
つまり、カッコ良さや乗り心地よりも、狭い場所にちゃきっと駐輪できてかつ収納容量も確保できる「実用性」ばかりが優先されているのが現在のバイク市場なのです!けしからん!
◆そもそもバイクってのは…
実は私、マニュアル車に乗っていた頃からあのマグザムやフュージョンのようにどっしりとした車体のスクーターがめちゃくちゃ好きでした。それがどんどん縮められていって今主流の150ccスクーターの形状になっていったのです。
いや、バイクってのはそもそも不便極まりない乗り物で、ただ速いだけの鉄の塊なんです。
しかもタイヤ2個しかないからコケるリスクを常に抱えてるし、事故死のリスクも相当高い。雨が降ればびしょ濡れだし、基本荷物は入らない。
それでも「特別な所有感」とか「操る快感」とか「不便さを上回る男のナルシシズムを究極に刺激する金食い虫」なんですよ。それでいいんですよ。
それなのに、荷物がしまえて狭い場所に停められるスクーターが幅を利かせてるなんて...😢
ハッキリ言おう、PCXお前だよ!どいつもこいつもPCX PCX、猫も杓子もみんながみんなPCX乗りやないか!
◆世はPCXの時代
ホンダから出てるPCX、こいつは確かに魅力的だ。
シャープなカウルとヘッドライト、更にスマートキー仕様(これがマジで羨ましい😍)に、選べる排気量…と、とことん利便性に振り切ってるかと思いきやカウルデザインが省略されがちな足回りまでしっかりカウリングされててこだわるとこはしっかりこだわってて色っぽい。
カッコよさと便利さをちゃんと両立させてる、ホンダらしい優等生な一品。
最近のスクーター市場を席巻しており、本当に見回せばみんなPCX乗ってます。スーパーカブ以来の大発明なんじゃないでしょうか。
だけど、だからこそみんながみんな乗ってるキラキラマシンなんかよりも、うちのマジェSみたいにモッサリしたとこもあるけど加速が神みたいな運動神経抜群の陰キャみたいなコイツを私はとことん可愛がりたい。
オダギリジョーの格言が脳裏に浮かぶ…。
「大きなものに呑まれるのを嫌うっていうかな…テレビでもみんなが見てるのよりも深夜番組の誰も知らないのを流行らせようとしたり」
オダギリジョー
バイク乗りたるもの流行りに乗っかってどうする!
◆カウルミラーを求めて…
これは賛否あると思いますが、ハンドルミラーあんまり好きじゃないんです。私がかつて乗ってきたバイクは大半がカウルミラーでした。
やっぱりそれがスポーツバイクっぽい=スーパーマシンっぽくてかっこいいし、ニョキッと飛び出した1対のミラーってバイクのシルエットを決定づける結構重要なパーツなんです。
でも、最近リリースされるスクーターの大半がハンドルミラーなんですよね。
これ乗ったらわかるんですが、基本的に正面を向いてる運転中の視線をグッと手前のハンドルに引かないといけないの、なんか危ない感じがしてあんまり好きじゃないんです。そこで、カウルミラーのスクーターを探し始めました!
※思えばこれが私のマジェSカスタムの始まりでもありました…。
そしてすぐ見つかりました。最新のフォルツァ250です!これが本当にカッコよくて…
- 憧れのカウルミラー
- 憧れのミラーウィンカー
- 憧れのスマートキー
- 憧れの電動式スクリーン!
そもそも250ccの時点である程度の車体の大きさも保証されてますし、PCX始め150ccオーナーが抱える排気量コンプレックスを吹き飛ばしてくれる逸品です。
それ以来、ホンダのショップに直接見に行ったり街中で見かけたら凝視したりと熱い視線を送り続けていたのですが、あるときふとこんなことに気付きました。
フォルツァ250って、結局でっかくなったPCXやん…。
◆新車への憧れを捨てて…
まぁ同じホンダから出ているスクーターですから当然かもしれませんが、夜道ですれ違いざまに見えるヘッドライトの形状もシルエットも、それからリヤの形状や印象もあまり大差ないんですよね。要は「バイクあんま知らない人からしたらおんなじ」ってレベルなんですよ。
今乗ってるマジェスティSと早々にお別れして新しい250ccのスクーターを購入しようか、真剣に悩みました。
それこそフォルツァ250の双璧をなすXMAXだって一時有力候補になりました。
が、経済的にもすぐの新車購入はできそうにないことに加え、何より
毎朝マジェS見るたび「やっぱりこいつカッコいいよな…」と感じるし「走りが良くてまだまだ乗れる!」ということが決め手となり、ひたすらこいつを乗り倒して走れなくなるまで乗り潰そう!そう決意が固まりました。
そしてマジェスティSの本格カスタムに向け、まずはカウルマウントミラーカスタムがこのマジェスティSにおいて本当に可能なのか、情報収集から始めることにしました。
そんな私が最初に向かったのが、行きつけのバイク屋でした。
「あのー、マジェスティSのミラーをカウルにつけたいんですけど、できますかね?」
そして私はバイク屋の店員の返答に衝撃を受けることとなるのでした…。
という訳でこの続きは次回!