グドンはツインテールを主食としており、ツインテールはエビのような味がする
というのは、「帰ってきたウルトラマン」含むウルトラシリーズやウルトラ怪獣が好きな方によく知られている話だと思います。
…が、誰もグドンがツインテールを食べたところ見てませんよね?!
◆グドン捕食者説のおかしいところ
BANDAI(バンダイ) ウルトラ怪獣シリーズ 60 グドン
グドンがツインテールを主食としていて、しかもツインテールはエビの味がするという話は実は劇中では一切語られていません。後の雑誌や怪獣百科等の二次資料が初出のようです。
そもそもあのグドンに本当にツインテールを捕食できるのでしょうか?
牙が生えてとんがった顔をしているので肉食獣であることは納得できますが、ムチになってしまったあんな腕で自分と同じくらい大柄なツインテールを本当に捕食できるのでしょうか?
実際、劇中のグドンはそれはそれは持ち上げにくそうに2本のムチでツインテールをよっこらしょと持ち上げて地面に叩きつけて倒しています。
食べたそうな素振りは一切見せませんでした。
体の構造や大きさから考えても、あんな大柄のツインテールを日々常食にしていたとは考えにくくはないでしょうか?
海底に落ちてきた巨大なツインテールの死骸をぺちぺちしながら腐肉をつまむ海の掃除屋みたいな、ダイオウグソクムシみたいな暮らしでないと説明がつかないわけですが、あの勇ましいグドンのイメージとはあまりにもかけ離れてますよね。
…ってなことを小学生のときからずーっと疑問に思っていました。ですが今回見直していてあることに気づいたのです…!
◆真犯人は岸田か?!
工事現場でアンモン貝(アンモナイト)の化石がついた妙な石を発見した次郎くん。これは怪獣の卵に違いない!とMATに通報。現場に駆けつけた郷さんは調査を始めます。
しかし、同行している岸田が終始いい加減な態度でやる気がありません。そして「念のため」とマットシュートのレーザービームで怪獣の卵を軽く焼いて帰ってしまいました。これには郷さんも「もう少し調査すべきでは!」と食い下がるわけですが、
…ちょっと待て、このマットシュートが原因でこの卵に異常が起きたのではないか?孵化が早まったのでは?もはや、マットシュートが原因で巨大化・怪獣化したのでは?それが今回ここで提起したい新仮説です。
攻撃を受けることで巨大化した怪獣の事例が他にも同作26話に登場します。ノコギリンです。
こちらはあくまで宇宙怪獣のため地球産のツインテールと同列に扱うべきではないかもしれませんが怪獣は怪獣です。
それに、強力なエネルギーを照射されることで普通の生物が怪獣化するというのは「稀によくある円谷あるある」です。
そう考えると、本当のツインテールはもっと小さかったのでは?ならばグドンでも捕食できそう…!と元の学説の信憑性がグッと高まってくるわけです。
◆本当は小さかったツインテール
特大20cm 刺身用 天然 アルゼンチンエビ 海老 えび 赤エビ (2kg(20~40尾))
本当のツインテールはせいぜい人間と同じくらいのサイズだったのではないでしょうか。それは劇中の卵のサイズからおおよそ予想がつきます。しかし、岸田が安易に放ったマットシュートによって卵が活性化&突然変異を起こし巨大化・怪獣化してしまった。
劇中の次郎くんの説明からも、本来ツインテールは水棲生物として海中を泳ぎ回っていたはずです。アンモン貝と一緒に埋まっていたことから、もしかすると貝殻を持っていた可能性さえあります。
そんなツインテールをムチでぺちぺち片っ端からしばいて気絶させ、一気にほおばる…そう考えると納得できなくもないです。
現実の生態系にも、獲物を気絶させて捕食する動物は多くいますから結構整合性の高い仮説だと思います。
ちなみに、普段小型のツインテールを好んで食べていたグドンが超巨大なツインテールを見てどう思ったのでしょう?
どれだけエビが好きな人でも、自分と同じ身長で暴れ回っているエビを食べようとは思わないでしょう?
もうグドンにとって「エサとしてのツインテール」ではなかったはずです。「とりあえず暴れ回ってる気持ち悪い怪物」にしか見えなかった。だから一口も手をつけなかったのでしょう。
ちなみに、「エビのような味」というのは、東京に残されたツインテールの死骸によって本エピソードの後に確立された説かもしれません。
グドンはスペシウム光線で爆散しましたがツインテールの死体はほぼそのまま残されていたはずだからです。