何を今更…な記事なんですけどちょっと語らせて下さい。本題のRE:2の話は後の方なのでインデックスで飛ばしてもらってもOK。
私とバイオハザード
私がバイオハザードと出会ったのは小学生の頃。そんなにゲーマー家庭でもなかった我が家に中古の「バイオハザードディレクターズカット版」がやってきました。面白半分で姉が買ってきたのです。
が、始めてびっくり。とにかく操作が難しい。銃もない。ナイフも効かない。敵が強い。暗い。怖い!
女性キャラに変えたら銃がある!けど廊下の窓を突き破る犬に絶叫。そのまま死亡。
我が家を色んな意味で盛り上げてはくれたものの、その後は誰も手をつけられない状態でした。
状況が変わったのがそれから約1ヶ月後。私の家で一緒にバイオハザードをプレイした友人のMくん、自分の親にもバイオハザードを買ってもらったようです。逆に私がMくんの家に遊びに行ったとき、衝撃の光景が広がっていました。
見たこともない青白い廊下を進むプレイヤー、自分では入手できなかった高火力の武器、巨大なクモや植物のようなバケモノ…。Mくんめっちゃ進んでるやん!
彼はいつも高価なおもちゃを大量に買ってもらえることで有名な友人でしたが、彼が入手したのは私の持っていたソフトのアップグレード版とも言える、「バイオハザードディレクターズカット版」の「デュアルショックバージョン」でした。
何より魅力的だったのは、こちらに付属のボーナスディスクです。なんとロケットランチャーやコルトパイソンといった最強武器弾数無限のプレイデータが入っていたのです。
私も自前のメモリーカードを持参してこれらのデータをもらい、自宅で早速プレイしました。
当時はまだまだバイオハザード素人でしたので、無限武器を使ったとしても怖い怖い。一発でも攻撃を受けたら自分がケガをしたような気分になって動悸が一気に激しくなる。
けれど、謎解きが攻略できたときの爽快感や、強敵を倒したときの妙な達成感に、どんどんのめり込んでいきました。
全クリした後は、いかに完璧なプレイで周回できるかにこだわるのが楽しくなりました。
ダメージをいかに最小にするかは勿論、敵の殲滅、最短ルートの考案とそれを実現するための所持品の計画、先を見越した弾薬の節約と武装計画、そしてアイテムボックスの整理…。実は普通にクリアするだけでもやり込み要素がかなりあります。これがなかなかに楽しい。
こうして私はバイオハザードにどんどんのめり込んでいきました。
これまでにプレイしたタイトルは、
- バイオハザード(DC版)
- バイオハザード2
- バイオハザード3
- バイオハザードコードベロニカ
- バイオハザード4
- バイオハザード HDリマスター版
…と、メインタイトルはほぼ網羅してきました。特に「無印」〜「3」までは冗談抜きでそれぞれ100回以上クリアしたと思います。
加えて「4」はハマりましたね〜。
プロで2兆回くらい全クリした気がします。お気に入りの武器で華麗に決めるプレイにこだわるのが死ぬほど楽しい。加えてアタッシュケースの整理もめっちゃ好き。
プレステ4を手に入れた!
ただ、私も社会人になり、ハードもプレステ3のままホコリをかぶって10年が過ぎ…たまに過去のバイオに手を出してはまた同じルートをやり込む日々。
そんなとき、会社の先輩がタダでプレステ4をくれました。5が手に入って不要になったそうです。ラッキー!
その先輩もゲーム好きのバイオ好きで、これはなんとしても期待に応えねば!ということでまずは「RE:2」を購入しました!勿論Z versionです!
※本当は真グロの北米版が欲しかったけど北米用アカウントを作るのだるかったので断念。
…これがまたすごい。面白い!私のバイオ熱に再び火をつけてくれましたね!
いやしかし改めて思いましたけど元々のバイオ2が面白いからこそこのリメイク版もこんなに面白いんだと思いますよ。リメイク版含め、このバイオハザードRE:2の魅力を振り返ってみたいと思います。
RE:2の魅力
新キャラ主人公
実はバイオハザードシリーズがこんなに息が長いシリーズなのってこの「2」のおかげなんじゃないかと思ってます。
口コミを中心に予想外の人気を博した一作目の続編である本作は、安易にクリスやジルをもう一度主人公にはしませんでした。そして彼らを「ヨーロッパのアンブレラを調べるために渡欧」させてしまったんですよね。
これはまさしく「仮面ライダー方式」です!仮面ライダーも2号が登場したとき1号については「ヨーロッパのショッカーを追って…」と一文字隼人のセリフだけで片付けられました。それと同じことが本作でも起こります。タフガイこと一作目の主人公・クリスはゲーム中ファイルの中でのみ登場、既にラクーンシティにはいませんでした。
こうしてバイオハザードの世界観をぐーんと広げることができたのです!海外のアンブレラを追う…という設定はめちゃくちゃ便利で続編の物語を生み出しやすかったからです。
しかしここでニクイのが、完全に姿を消すのではなく妹を登場させたことですね!なんとなくクリスの血筋ですから予想はつくんですがやっぱり彼女もタフ!こいういところで前作からのファンへのサービスを欠かさないところが良い。
そして新キャラ・レオンの登場!忘れもしません小学生のときに「2」の主人公の名前を聞いたときのこと。
「レオン?!なんてカッコいい名前なんだ?!」男子なら全員興奮するんですそもそも名前がカッコいいから!
そして名前に負けじと見た目もキャラも最高にカッコいい。このレオンというキャラクターの発明こそが、バイオハザードシリーズ化の決定打になったと言えます。
実際、この後の作品では新キャラってほとんど登場しません。「3」の主役はジル、「ベロニカ」はクレア、「0」はレベッカ、「4」はレオン、「5」はクリス…と、続編のメインキャラって全部「2」までに登場しているんですよね。(勿論各作品で新キャラは登場しますが「シリーズの顔」にまではなっていないし、「7」〜登場のイーサンに至っては長らく顔が伏せられており、いかに主役クラスの新キャラを出すのが難しいかを物語っている)
その意味でも「2」及び「RE:2」ってシリーズにおいてめちゃくちゃ重要な作品なんです。
あと、「2」単作として見てもめっちゃわかりやすい2人の衣装というかイメージカラー。男のレオンが青、女のクレアが赤、トイレみたいで死ぬほどわかりやすい。この分かりやすさって案外大切。
密室の恐怖
RE:2が凄かったのって、あえてオープンマップの部分で勝負しなかったことだと思うんですよね。
バットマンやスパイダーマンのゲームとかみたく、オープンマップのめっちゃ面白いゲームって90年代とは打って変わって現在では大量に開発されてますし、当然技術的には可能なんですけど、
RE:2の冒頭でパトカー降りてから警察署に入るまでってめっちゃ短かったんですよね。これがまじで意外でした。
PS版では警察署までに銃砲店もあったりで結構街ん中ウロウロさせられたんですけど、RE:2ではあくまでも警察署がメインでした。
でも、プレイし始めてその意味がよくわかりましたね。籠城していた警官たちが変異したまさに地獄絵図と化した警察署を探索する恐怖は、正直「1」 HDリマスター版を遥かに上回るレベルでした…。
まず、とにかく暗い。「これ以上先に進むな」ってめっちゃ本能が指にブレーキかけてきます。でも進むしかない。そんな葛藤を抱えながら進める道中、めちゃくちゃ怖いです。
あと、追跡者がヤバイ。一番来て欲しくないタイミングで一番自分が行きたいところに絶対いるんですよね。
で、直接対峙しなくても足音がものすごいプレッシャー与えてくるんですよ。PS版のときはなんだかんだいつ登場するかシナリオ上決まってたのでパターン暗記でいけたんですけど、RE:2の方がかなりアトランダムになっているので(もちろんフラグになる要素はあるんですが)、予想するのも逃げるのも避けるのも自分次第な要素が多分にあって、クリアのための戦略とか段取りをめちゃくちゃにされるんですよね。これマジで困るんですけど、なんでだろう、マジで面白い。
そして何より追跡者を恐ろしいものにしているのが警察署という密室空間が織りなす恐怖です。やっぱりバイオハザードの真骨頂は、この密室の恐怖に尽きますよね。
歩くだけでも怖い
これ本当繰り返しになるんですけど、何回でも言いたい。この映像はまじでヤベェ。
「あ…やめとこ」ってなる。
特に警察署一階の血みどろ具合が半端ないです。序盤でシャッターに挟まれて食われる警官、絶対5人分くらい出血してますよねw
もうジョジョかよって量の血を出して死ぬんですけど、警察署のあちこちであのノリで惨劇が広げられたっぽいんで、もう壁一面廊下一面血だらけ死体の山なんですよね。これは本当に恐ろしい。トラウマものです。
それに拍車をかけるように本作って倒したゾンビの死体が消えません(消える仕様の方が変なんですけど)。あと、死んでるのかまだ生きてるのか見分けるのに少しコツがいります。なので、結構忘れた頃に生き返られたりするのでまじでビビります。
ザッピングシステム
そしてやはり本作を語る上で欠かせないのがザッピングシステムの存在です。レオンで最初にプレイしたら次はクレアで裏編を、クレアで最初にプレイしたらレオンで裏編をと、2人の主人公で4パターンものシナリオが存在しており、これがまた幅広い展開を生むから面白い。
特に「RE:2」では、PS版に存在していた、レオンとクレアが手分けして行動する不自然さを見事解消しています。序盤に登場する2人を隔てるフェンスが象徴的です。本当は一緒に行動したいけどできない。その場の切迫した状況が、やむなく2人を分断している、という演出になっているのがうまい。
総じて「RE:2」は、PS版の良かったところをそのまま引き継ぎつつ、追跡者の行動など更に恐怖を駆り立てるシステムに進化させ、シナリオ上不自然だった部分を違和感のない流れにアレンジ(消えるゾンビの死体や別行動をとる主人公たちetc)。理想的なリメイクと言えます。
ドラマ性
RE:2でもPS版にあった人間ドラマは健在です。マービン先輩の悲劇は勿論、レオンとエイダの悲恋も…。
いやしかしエイダをFBI(嘘)って設定にすることで最初っから漂ってる「訳アリ感」に説得力を持たせたのはお見事でしたね。
それから、もうオチを知ってる我々からすればエイダがスパイとしてレオンを利用してるだけってのもわかるんですけど、でもその一方でエイダのキスってちょっとは本気だって信じたいじゃないですか。あのキスの真意を探るのってやっぱり楽しい。
最後にロケランくれたのってきっと彼女だし。絶対エイダにとってもレオンって特別な存在なんですよねきっと。仕事として信頼できるし利用できるからって自分に言い聞かせながらの葛藤があるかもしれないし、でも惚れてたまるかって意地もあると思うし…。
現在クレア編のプレイ途中です。シェリーに関しても孤児院の登場などさらなる掘り下げがあるようでそこも楽しみ。父親との因縁や親子のドラマがどんなところに着地するのか楽しみです…。
元々こういうドラマ性がしっかりしてるのもバイオハザードシリーズの絶対外せない魅力なんです。ただゾンビ倒して脱出するだけのゲームじゃない。
もう毎日進めないと気が済まないほどハマってます。クリアしたらまたやり込んでもし飽きてきたらRE:4やりたいな。
(了)