んー、辛かった。
※前回はこちら
◆カノの自殺と悪ノリ動画
ユメの姉・カノの非公開動画ものすごく胸糞悪かった。女のリアルイジメっぽくて、ちょっと息が詰まりそうになるほどだった。
何より、カノの作り笑いに胸を抉られそうだった。
そしてやっぱりあの知恵の輪はキーアイテムみたいだが、なぜカノがあれをそんなに大事にしていたのか?色々考えられるが、
- 彼氏との思い出の品
- ユメとの思い出の品
のどちらかだろうと。で、ユメも肌身離さず持っていることやその形状から個人的には後者を推したいが果たして。
それにしても、姉に関する事情をちゃんとガウマさんたちに報告するユメちゃんえらいな。確かに彼女は強い。
加えて「イジメは証拠出ないよ」というチセ。経験者のような口ぶりなのが気になった。
◆陽キャの陰キャ潰し
と言うより厳密には「悪気のない悪意」に人知れず傷つく人達の物語ってとこか。多分彼らを傷つけた側にはなんの悪気もないんだろうけど、陰キャってそういうヤツらの踏み台にされやすい。
カノは陽キャ男子と付き合いだしたら陽キャ女子に睨まれ、
ユメも学校では変な子扱いされてて、
コヨミはイケメン旦那持ち人妻同級生にそわそわしていた恋心をぶちのめされ、
チセもおそらく学校で嫌な目に遭った経験がありそう…
となると、ヨモギだけ陽キャなのに陰キャたちと仲良くしてるから、やっぱりこいつはキーパーソン。
◆今君が必要なんだよ
ムジナさんの覚醒シーン見ていてOPの歌詞を思い出した。
今君が必要なんだよ
ムジナさんが突如キャラ変したってオニジャに引かれてたけど、それを言うとダイナゼノンの操縦者たちだって全力で技名叫んだり、普段の彼らから考えれば相当なキャラ変を起こしている。
元々なんか拗らせてる人達ばっかり=曲者の集まりであるガウマ隊も、ガウマさんから、或いはダイナゼノンから「お前たちしかいねぇんだよ!」って必要としてもらえたからこそノリにノッて戦えてる。
それはきっと怪獣使いたちも同じで、怪獣から必要とされることに喜びを見出しているのかもしれない。
もはや肩書き(やるべきこと)さえあれば何でも良い、は極端すぎる言い方か。少なくともムジナさんはそう。
でもやっぱり彼らガウマ隊と怪獣優生思想は真逆の存在のようであり、本質的には同質の存在だ。
◆怪獣の卵
そうなると、ガウマ隊と怪獣使い、ぴったり4人で対になるかと思いきやあぶれちゃうのが5人目=チセの存在。
今回、1話(?2話だっけ?)で拾った白い石から細い足みたいなのが生えて形状変化していたことからも、こいつは怪獣の卵っぽいと思われる。
つまり、怪獣を操る者たちがいれば、怪獣と戦う者もいて、更に怪獣を生み出す者もいると。
チセがその一例として今後ストーリー展開していく可能性はある。
◆稲本さんの秘密
中坊時代のコヨミくんと稲本さんの回想シーン、相変わらず不気味だ。
で、JC稲本さんが見つけて隠し持ってるモノなんだが、札束か何かかな?
というのも、今回ムジナさんと飲んだ後コヨミくんずっと「金はぎっしりあったんすよ…」とかブツクサ言ってたので。
単なるお金持ちのアピールだとしても違和感あるこの言い回し。「ぎっしり」ってのは何かが詰め込まれてるときに使う表現だからな。
稲本さんの秘密とは無関係だったとしても、コヨミくんがニートでいる理由と関係ありそう。働く意味が見いだせない立場なのかも。マンション経営かなんか??
でもホント、あの夫婦嫌だわぁ。コヨミくんの気持ちわかるなぁ〜。
とは言え、今回みんなちょっとギスギスしたけど誰も元々は悪気がないところがポイントかなぁと。
イジメにしてもそう。多分本人たちにはイジメの自覚はない。みんなそう、悪気のない悪意なんだろう。
◆ヨモギルティ
まじヨモギルティ。
女子にいちゃつかれてるとこユメに見られてユメ不機嫌に。結婚しろおまいら。
とは言え本当にユメが気にしていたのはヨモギへのヤキモチ云々以上に、陽キャ女子の裏の顔の怖さの方だと思う。ヨモギの取り巻き女子の姿にカノの同級生女子たちの姿がオーバーラップしちゃったんだろう。
だからそいつらとつるんでるヨモギを一括りにして軽蔑しちゃったのかな?勿論妬いてるのも確かだろうけど。
んで、何も知らないヨモギは、シズムくんと距離縮めてると勘違い。そして今回のタイトル「この切なさって、なに?」。
※各話のタイトルはヨモギ目線でつけられてるっぽい。
バカかこいつ。ユメはもっとヘビーなことで悩んでいるってのに物凄くちっせぇ次元にいるヨモギにちょっと腹立った。そらシズムくんのがユメに寄り添ってたよ。ヨモギルティ!
◆ムジナさん
前回の水着回に続きムジナ回嬉しい。
でも彼女の言う
「自分のこともわからない。やりたいことなんてない」
ってのは、今を生きる少年少女たちの本音そのものなんですがあなた本当に5000歳?
「やりたいことなんてない」という言葉には、「やりたいことを見つけなさい」という周囲からの強迫観念が見え隠れする。それも立派な「悪気のない悪意」だよな。
で、ダイナストライカー盗んだのもすごく幼稚な理由っぽい。彼女もきっと無意識に自分を認めてくれる人や存在を探していて、ダイナストライカー持ってったらみんな喜ぶかな?って考えたんじゃないかと。
その反面コヨミのこと君付けしてたり、どこか優しい感じもある、なのにその直後には怪獣使ってコヨミもろともダイナゼノン倒そうとして…結局自分の充足が最優先なこの人には無邪気な子どもの怖さがある。
ちなみに今回登場した怪獣、2人がかりでコントロールできたところとか見るにドドンゴ思い出した。ミイラ繋がりだし。
でもデザインとSEは獅子舞ぽい。そして明らかに怪獣強くなってる。要は今まで4対1だったわけだ。それが4対2でここまで押されたことを考えると、4対4になったら勝てる気がしない。
◆シズムくん怖い
みんなそれぞれが巻き込まれてしまった「悪気のない悪意」に汲々としている中、全ての事情を最も冷静に俯瞰しているキャラクターがシズムくん。
ダイナストライカー盗難事件に関しても「返してきなよ」と明確な悪意は断罪。
多分あれだ、目の前でイジメとか遭ったら
「人のこと傷つけたらダメでしょ?嫌がってるよ」
ってスッと止めに入れるタイプだ。
今回多くのキャラクターたちがストレスを抱えているのは、結局みんな周りに気を遣って本音を言い出せないでいるから。シズムくんにだけ「怪獣の声が聞こえる」ってのも、みんなの本当の心の声がわかるってことかな。
シズムくんの言葉には独特の魅力がある。
「ありのままでいいと思う。本当は簡単なんだよ」
現に、ユメも彼の言葉に少し心動かされたようだし、何よりムジナなんかキャラ変するほどの変貌ぶり。だから一番怖いのはシズムくんだよ。
ありのままであろうとした結果生まれる歪(ひずみ)が好き勝手暴れ回る怪獣ということだとしたら、飛躍しすぎというか、結局過激派だよな。
ただ、グリッドマン世界における怪獣ってのは、言わば「いじめられっ子の怨念」なので、怪獣の声が聞こえるやつってのは必然的にイイヤツに見えちゃうわけだ。
あと気になったのは、怪獣が頻出するのはダイナゼノンの恩恵かも?という説。だとしたらガウマ隊は自分たちが生み出した怪獣を自分たちで潰すというイタチごっこを続けていることになる。でもこれいじめられっ子の怨念と戦ってるのがいじめられっ子たちなんだから、当たり前の話か。
それから全然関係ないけどジュウガさん、ガウマさんのこと相当リスペクトしてたんだな。2人の関係気になる…。
◆降臨!グリッドナイト
いやーびっくりした。良い盛り上げ方だと思うよ。
でもよく考えたらアンチくんってまさに「今君が必要」なキャラクター。だって、いっちばんのいじめられっ子だったんだから。なのに、人々を守る戦士になった人だから。
誰でも怪獣になってしまう反面、誰でもヒーローになれる、という事実を最も体現した人。そんな彼との出会いは本作に何をもたらすのか。
しかし気になるのは、ダイナゼノンの方を向いて降りてきたこと。普通助けに来たなら怪獣の方を向いて来そうなものだが。
その後怪獣の方をぐるりと睨みつければ、まさに待ってました!僕らのヒーロー!なんだが…。
- 実はダイナゼノンに会いに来た?
- 実は優生思想の味方?
- ダイナゼノンを怪獣と勘違い?
いや多分考えすぎだと思うけど。
◆結局ここどこなの?
この世界が現実世界なのか、やっぱりコンピューターワールドの話なのか、かなり見解が割れているようだ(Twitterとか見る限り)。←他人の感想考察見ない言うたくせに
だが私は、やっぱりここはコンピューターワールドだと思っている。根拠は以下。
- 怪獣災害への世間の反応が見られるとは言え、まだ不自然さがある
- ビルが転がる不自然な破壊描写が時折見られる
- 前作「SSSS. GRIDMAN」最終回で、現実のアカネはあくまで実写映像として登場
勝手な解釈だが、この仮称「グリッドマンユニバース」って、コンピューターワールドのことはアニメで描くっていうスタンスなんじゃないだろうか?
だから、現実世界のアカネは実写映像で登場したと。
今回はムジナさんにみんなメロメロでしたが私は怖い顔のチセちゃん推しです!
というところで次回!