アダモマンのこだわりブログ

特撮ヒーロー、アメコミヒーローを中心にこだわりを語るストライクゾーンの狭すぎるブログ

「ダークナイト」こそ「シン・仮面ライダー」?!〜実はこんなに似ている日米国民的ヒーロー

◆ダークナイトの仮面ライダーっぽさ

時は今から遡ること13年前。劇場で「ダークナイト」を見終えた私は深い感慨の中、ゆっくり流れるエンドロールを眺めつつぼんやりこんなことを考えていた。

「・・・バットマンって、仮面ライダーじゃないか」

意味がわからないと思われるかもしれないが、心底そう感じながら、

「負けるなよ、日本特撮...!」と強く思ったのをよく覚えている。

 

◆バイクで走り去るバットマン

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ダークナイト (字幕版)

「ダークナイト」は、ラストシーンが至高だった。

ジョーカーを見事捕らえたバットマンだったが、トゥーフェイスにゴードンの家族をさらわれてしまう。何とか全員を救出したものの、街の「希望の象徴」だったハービーが5人もの人間を殺害していたことが発覚すると、再び街は混沌に飲まれてしまう。

そこでバットマンはハービーの罪を被り、殺人鬼の汚名を自ら背負って警察に追われる身となる。バットマンに命を救われたゴードンの息子だけが

「何も悪いことしてないのに...?」と呟くのがまた沁みる。

そんな唯一真実を知る少年が見送る大きな背中に漂う哀愁がとてつもなく色っぽかった

警察に追われ、犬が放たれ、しかし唯一の愛馬・バットポッドに傷ついたその身を委ねる。スーパーマシンにまたがり闇夜に消える姿は、私がかつて愛した仮面ライダーの背中でもあったのだ

当然、ノーラン監督が「仮面ライダー」を意識して演出したなんて思っているわけではない。両作品は基本的には無関係だ。だが、そもそもオリジナルの仮面ライダーには、バットマンからインスパイアされて創作された設定も多い

 

◆大富豪の御曹司

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仮面ライダー(1) (石ノ森章太郎デジタル大全)

実は石ノ森章太郎描いた萬画版「仮面ライダー」では、本郷猛は本郷財閥の御曹司で超大金持ち。仮面ライダーになった後もその資力はショッカーとの戦いに生かされた。

お屋敷の一室にある本棚が隠し扉になっており、ラボへと繋がっているという描写にも既視感を覚えるだろう。

更に萬画版の立花藤兵衛(通称:おやっさん)は本郷家に仕える執事であり、言ってしまえばアルフレッドである。テレビ版に親しんでいる多くの日本人にとって「猛おぼっちゃま」なんて言う立花藤兵衛には違和感MAXだろう。

まぁ萬画版の話とは言え、主人公周りのベースとなる設定について仮面ライダーは明らかにバットマンを意識していた。石ノ森氏も直感的に「本質的には通底した魂を持つヒーローとなる」ことを予見していたからこそそうなったのかもしれない。

 

◆都市伝説として

The DARK KNIGHT

The DARK KNIGHT

これは各シリーズによって解釈や設定が異なることもあるが、「街に巣食う犯罪組織と1人戦う仮面の戦士」として都市伝説になっているという点は両作にほぼ共通している要素である。

「ダークナイト」でも、バットマン1人の登場によって、街に巣食う犯罪組織の大半は既に追い詰められており、その姿に感化された一部の人々はバットマンを模倣して犯罪と戦い始めていた

仮面ライダーでも、本郷猛というたった1人の離反者によってショッカーの日本侵略計画は次々失敗に追い込まれ、FBI捜査官の滝和也らに加え、少年ライダー隊らの協力を経て最終的にショッカーは全滅する

孤独な戦士はいつしか人々の心に希望を灯す「象徴」へと進化するのだ。

 

◆仮面の世界

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仮面ライダー(1) (石ノ森章太郎デジタル大全)

その象徴としてのアイテムが、仮面(マスク)だ。

ハービーの記者会見のシーン。ブルース自身は、バットマン引退を望んでいたはずだった。しかし、ブルースはバットマンとして名乗り出なかった。あの瞬間、ブルースはバットマンとして行動した。仮面をつけたバットマンだからこそ、非情な決断ができる

しかし、最終的にレイチェルが犠牲となった後、バットマンのマスクを見つめるブルースの姿は実に痛々しいものだった

仮面ライダーにおいても仮面は非常に重要な役割を担っており、萬画版においては、感情がたかぶると顔に現れる改造手術の傷跡を隠すために被るもので、本郷猛の心の傷の深さを描く役割も担っていた。

是非「シン・仮面ライダー」でもこの仮面というアイテムを印象的に描いてほしい。仮面をつけて何を隠すのか?仮面をつけることで逆に何がオモテに表れるのか? 仮面とは、濃厚な人間ドラマを描くキーアイテムとなるはずだ。

 

◆スーパーマシン

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マスクと並んで内なる怪物を解放する彼らの相棒が、オーバーテクノロジーによって開発されたスーパーマシンだ。

「ダークナイト」では大破したバットモービル タンブラーに代わってバットポッドが登場。

特に「グッバイ」と同時に射出される初登場シーンには痺れた。そこからはもう出し惜しみゼロの大活躍!前部に突き出た火器をぶっ放し、ワイヤー射出でジョーカーのトラックを翻弄、そして前代未聞のタイヤ横回転によるド派手な方向転換!まさに、バイクを超えたバイク

その後もバットマンを支える愛馬としての存在感を遺憾無く発揮し続けた歴史に残るスーパーマシンだ。

一方、仮面ライダーがまたがるスーパーマシンはサイクロン。新幹線を思わせる流線型でまとめられたフルカウルボディはまさに近未来のスーパーバイク

何もかもを風の中に置き去りにして街を駆けるスーパーマシンとヒーローの姿は、いつの時代も人々の憧れの的。是非「シン・仮面ライダー」では、バットポッドをも超えるスーパーバイクの登場に期待したい!

 

◆負けるなよ日本特撮!

「ダークナイト」を観た人の中には、ジョーカーが凄すぎてもはやバットマンが空気だったという人もいるが、

ジョーカーについてはここで熱く語ってます。

私は全くそうは思わなかった。それもそのはず、私は「ダークナイト」を仮面ライダー作品として見てしまっていたからだ。

ダークナイト上映当時は「仮面ライダーキバ」(奇しくもコウモリモチーフの仮面ライダー)が放送されていた頃。勿論それまでにも素晴らしいライダー作品が生み出されてきてはいたし、所謂大人も楽しめるヒーロー番組として確固たる地位を固めつつあった頃だ。

しかしそれでも「ダークナイト」なんて凄まじい映画を見せられて度肝を抜かれた。絶句した。

海外では国産ヒーローをこんなに上質な映画にして世界に発信しているけれど、日本は果たしてどうだろう?と。

販促ノルマに追われ、前年の焼き直し設定に縛られ、新たなモチーフの導入に頭を悩ませ…本気で社会を揺るがすような、仮面ライダーなんて見たことない人でも思わず何度も観てしまうような、それでいてオリジナルに忠実な、そんな仮面ライダー誰か作ってくれないものか?!と。

…そう思っていた矢先、この報せには胸躍った。いたじゃないか、堂々と日本のヒーローを世界水準にまで高めて表現できる人が

shin-kamen-rider.jp

その実績はすでに「シン・ゴジラ」で実証済み。しかもちゃんと「日本人が喜ぶ映画」にしてくれているところがまた良かった。「世界水準」なんて言葉は使ったが、海外に忖度なんてしなくて良い。日本のヒーローなのだから、日本人が最も納得いく形で描き切れば良い。

期待しています。シン・仮面ライダー。

www.adamokodawari.com