泣きました。
◆リアルタイム世代です
93年当時、一番夢中になって観ていたのが「電光超人グリッドマン」でした。
確かテレマガに新番組として「グリッドマン」の特報が出たとき、「グリッド」という聞き慣れない言葉の語呂の悪さというか音韻の違和感が強かったことも含めてよく覚えています。コンピューターが日常生活でまだそこまで身近になってもいなかった頃ですから、実際の劇中で舞台になったのはもっぱらほぼ「家電の中」だった記憶があります。
※電子レンジ、冷蔵庫、電子楽器、電子ロック…etc
それでも電線を伝って色々な機械と機械の間を飛び回るグリッドマンの存在や、色々なアイデアでグリッドマンを支える一平とゆかの存在、そして何より、人知れず街を守る地下の秘密基地と手作りコンピュータなど、とにかく子どもがワクワクする設定と展開の連続で、もうそれはそれは面白かったですよ。
家には「DXゴッドゼノン」も「DXダイナドラゴン」も両方ありました。でも肝心のグリッドマンだけは「DX版」ではなくなぜか「スタンダード版」(廉価版)だったので合体できず毎日モヤモヤしていたのもよく覚えています。
で、「SSSS.GRIDMAN」が放送開始された時もリアタイ試聴しました。面白かったです。
なのでその後の「SSSS.DYNAZENON」ももちろんリアタイ視聴しましたし、これに関しては当ブログで初めてリアタイ感想記事書いてました。
良かったら読んでください。この記事書くにあたって全部読み直したんですが我ながら「すげぇ!めっちゃ当たってる!俺天才!」とか思いました(笑)。本作「グリッドマンユニバース」にもつながること書いてましたのでぜひ。
あと、これから書くことに関しては例によって他の人の感想とか考察は読まずに書いてるので結構的外れな可能性もあります。そこは鼻で笑っといて下さい。
それからこれはちょっと後悔なんですが、Sグリとダイナゼノンは直前に見直しとけばもっと楽しめたかなとは思います。本当だいぶ前の記憶しかない曖昧な状態で鑑賞しましたので。。。
以下ネタバレ全開で行きます!
◆ラストバトルで泣きました
MODEROID SSSS.GRIDMAN フルパワーグリッドマン ノンスケール 組み立て式プラスチックモデル
やっぱりラストバトルで泣きましたね。
実は予告編見た段階ではあんまし期待してませんでした。裕太の告白がメインっぽかったからです。
Sグリもダイナゼノンもメインの物語は綺麗に終わっているし、よもゆめは既にくっついたしケリがついてないのは確かに裕太×六花の関係くらいだったんですよね。
でも私そういう「キャラ萌え」よりも「バトル燃え」の方が好きなのでキャラ萌え推しだったらちょっと困るなぁと思ってました。
その最たる例が「Tiger & Bunny」(タイバニ)で、私は虎徹の男らしさと、それが世代間ギャップゆえに理解されない歯痒さにヒーロー性を見出して燃えてたんですが、どうも世間的にはBL萌えの方向に歪められたような気がしていて、物語もキャラ萌えの空気がどんどん強まっていったのでテレビ本編終了後は全く追っていません。
一方で「グリッドマンユニバース」、信頼もしていました。それは、ダイナゼノンの最終回がマジ激アツで終わったからです。
この最終回、熱すぎて血管沸騰寸前でした。
だからきっと熱いバトルで盛り上げてもくれるだろうなと。そんな期待に10倍以上の熱さで応えてくれるのがこの「グリッドマンユニバース」でした。
マジで語彙力なくて申し訳ないんですがすっごく熱くてカッコよくてバーン!って感じでした。
設定とか難しすぎて全く消化できてないんでなんでそうなんの?とか疑問もあったんですがそんなんあっちゅーまに押し流すような怒涛波濤の連続、気がついたら涙ボロボロ流してました!そんな感じです。カッコ良すぎて泣けるんです。熱くて真っ直ぐで強くてカッコイイ。それだけのことで泣けてしまうんです。そういう一種のお祭りでした。
ぶっちゃけ敵もぽっと出のよくわからん本当にただの悪いヤツで、本来であれば「もっと敵にも魅力があれば...」とか文句言いそうなところなんですが、マジでそんなんどうでもよくなるくらいバトルがかっこよくて燃えました。あんなにやられるだけの敵も珍しいくらいですが(笑)、今作に限っては全く問題なしですね(てかそれ自体いつものことなんですが)。
◆新条アカネ
来たぞ僕らの新条アカネ!
SSSS.GRIDMAN 新条アカネ ~A wish come true~ 1/7スケール ABS&PVC製 塗装済み完成品フィギュア
映画冒頭で丸い穴から覗く「実写の目」、こええよ!と思ってましたがこのシリーズにおいては
- 実写=現実世界
- アニメ=コンピュータワールド
というのが成り立っていたので、あり得るとすればあの目は最初から新条アカネ以外ないだろうなと思ってました。あとは「カシャッ」というか「ガシャッ」みたいなあの音、アナログっぽいけどなんの音?
と思ったら古いPCの電源ボタンの音だったんですかね?納得です。
んで、久々の「神様」登場ですがノリにのって怪獣使いのコスプレ?っぽいかっこしてました。ムジナ枠奪われました😭でもめっちゃかわいかった。やっぱりグリッドマンたちには「借りがある」んですよね
やっぱりアレクシス含めラスボスが味方になるという展開はアツい!この辺も含めグリッドマンシグマ登場にふさわしい展開でした。
んで、現実世界ではゴミ拾いしてたのが何の意図ある演出なのかあんまりよくわかんなかったんですが、あれダイナゼノンでもお馴染みのシデノタオサ水門ですかね?それか旧テレビ版でなんかあったっけ?
◆レックス、ガウマ、姫
ガウマさん新世紀中学生になってましたね。やっぱりアシストウェポンたちの総称が新世紀中学生なのかな?そこで名前が「レックス」に変わるので、逆に言えば他の皆さんにも新世紀中学生入りするまでの「野良時代」があったのかなぁ?なんて想像しちゃいますね。
ダイナゼノン側のメンバーからすれば、それでもレックスは「ガウマさん」だし、逆にグリッドマン側のメンバーからすればナイトくんは「アンチくん」だし、二人がそれぞれの出身世界から元の名前で呼ばれるシーンがすごい好きでした。
それから姫!出てきたら嬉しいけど散々濁してきたし出ないだろうと思ってたので本当に嬉しかった!しかもめちゃかわいい(笑)あれは惚れるわ。
で、
やっぱり「未来」でしたね。二人の会話の中でちゃんとその言葉が出てきてて、でも「賞味期限」なんて誤魔化すのもこの作品の「照れ隠し」って感じ愛らしくて好きです。
◆グリッドマンユニバースとは?
映画のタイトルが全部カタカナ表記だったのにずっと違和感がありまして。このシリーズずっと英語表記を貫いてきてたはずなんですよ。
「SSSS. GRIDMAN」、「SSSS. DYNAZENON」...
でも映画見たら本当にそのまんまの意味でびっくりしましたね(笑)
それでもですね、難しくて1回見ただけじゃ理解できません!(笑)一応自分の中で整理したことをまとめてみると。。。
- 裕太に憑依し人間として生きたグリッドマン、楽しかった(笑)
- でも裕太の人生の一部を奪ったことに対する罪悪感が残存
- そのスキを見てグリッドマンの中に「今回の主犯」が侵入(?)
- グリッドマンの記憶を利用した「今回の主犯」が怪獣が暴れられる世界を創造(?)
- その中の一つが、グリッドマンの記憶データからドラゴニックキャノン誕生までの経緯(テレビ版18話のミイラ事件)をベースに創造された「ダイナゼノンの世界」(?)
- そこに怪獣使いら怪獣優性思想も誕生させ、怪獣の卵もばらまかれた(?)
- しかし、グリッドマン自身の抵抗が「ダイナゼノン」として結実。これがアンチくんのいう「アンチボディ」(抗体)の正体?
- そして裕太らが暮らすSグリの世界にダイナゼノンの世界が重なり始め崩壊が始まった?
◆コンピュータワールドの正体
...と、正直まだまだわからんことだらけなのですが、この「グリッドマンユニバース」という考え方そのものに本シリーズの「魂」が宿っているような気がします。
なんというか、「虚構(フィクション)は人の心を救う」というメッセージを受け取りました。それは以下の描写からも伺えます。
- ウルトラマンのステージで涙する内海と演劇部の演目で号泣する裕太
- 新条アカネもまた、手作りのコンピュータワールドに救われていた一人
- そもそもグリッドマン自身もまた一平がデザインした「ヒーロー」から誕生したものであり、実はデザインだけでなくその実直な人格すらも一平に与えられたものであったのかもしれない
- それは虚構ではなく人々の願いや祈りを込めて誕生した言わば「心」
- コンピュータワールドの人々も同様で、それぞれが独立した人格を持って生活し、挫折し、また成長していく
この辺りに、素晴らしい「リメイク手法」が見て取れました。
旧作(テレビ版原作)では、人々の生活の物理的側面を支える便利な道具としてコンピュータが描かれていました。上述の通り家電を中心とした機械の数々です。だから、テレビシリーズのコンピュータワールドは電子基盤そのものを彷彿とさせる、美しくも無機質な世界でした。
ですが本シリーズでは、人々の心理的な面を支える道具としてコンピュータが存在しています。我々の生活を見回しても納得がいくはずです。IT化によって急激な進化を見せたのは家電というよりSNSを中心としたコミュニケーションツールでした。
物理的に満たされた現代人は、しかし渇いたままの心を潤すための場をコンピュータの中に求めた。だから本シリーズのコンピュータワールドは、現実世界と見紛うほど精巧にできています。リアルでなければ人間の心を満たせないからです。
◆人間になったグリッドマン
そして、人間が創った人間のためのコンピュータワールドで、クソがつくほど真面目な、裏を返せばちょっと頭の堅い、なんなら人間味を感じられないほど実直だったグリッドマンが、人間のフリをして2ヶ月間生活してしまったのです。
その結果、新条アカネに負けないほど精巧なコンピュータワールドを創造できてしまうくらい、グリッドマンは人間に近づいた。
そして、「電光超人グリッドマン」の舞台であったツツジ台の記憶と、新条アカネが創った「SSSS. GRIDMAN」のツツジ台の世界を元に、グリッドマンは「SSSS. DYNAZENON」のフジキヨ台の世界を創ったのでしょう。
これ、めっちゃウルトラっぽい設定と展開じゃないですか?人間に近づきすぎた宇宙人という描写はそれこそ最近の「シン・ウルトラマン」を想起します。
設定面補完しておくと、グリッドマンの中に創られた世界だったのでフィクサービームも使えなかったのかな?らだから怪獣が暴れた後の瓦礫もそのままだったのでしょうね。加えてちょっと虚構の度合いが強いのも、グリッドマンによって創られた世界だったと考えれば納得できます。
結局最終回経てもよくわからなかったダイナゼノンの世界の正体が明らかになっただけでも個人的にはかなり満足です!
まぁそれでもまだよくわかんないんですけど(笑)
◆新世紀中学生の正体
見終えてからなんとなく疑問だったのが、「なんであんなにグリッドマンって付き従ってくれる味方多いの?」ってことです。正直グリッドマンって真面目すぎてむしろ騙されて利用されそうだし(笑)、新世紀中学生のみなさんだって個々で十分に強いから裏切られてもおかしくないよなーみたいなこと考えてました。
でも、そもそも彼らって、テレビ版オリジンに従うなら、一平とゆかの「グリッドマンを助けて」という願いから生まれています。
その願いに忠実に戦うからこそ、彼らはとことんグリッドマンに付き従うし、一平やゆかといったサポートメンバーが不在の今も二人の想いを受け継いで戦っている。だから「新世紀中学生」と名乗っているのだとしたら、すごい熱い設定ですよね。
それから、彼らがメインキャラクター達よりもやや年上に見えるのも、テレビ原作からの年月の経過を考えれば理解できます。多分、リアタイ世代の私と同世代くらいなんだと思います(笑)
◆小ネタ色々
なんか作品から離れて設定考察ばっかしちゃってますけど、劇中見られた小ネタっぽいの挙げておきます。
- 告白を後押しする内海が見せた占い師の画像、あれ確か原作何話かで見たぞ
- 学祭準備中のBGM!懐かしいー!ロードバイクに乗って街を走る三人が目に浮かんだなー
- 六花のパンツが絶対に見えないのもフィクサービームのおかげか?
- 初登場時のダイナレックス、ガウマさんまでもが「なんとかビーム!」はなんか嬉しい
- 2代目さん、そのまま巨大化しちゃったよ
- あの変形ロボットはもちろんアノシラスイメージしたデザインですね
- 今回の怪獣なんかかっこいいな!しかも強いな!と思ったらグリッドマンベースになってて納得
- 街の中に見かける指名手配犯のポスターとかあれ全部テレビ原作準拠やろ
- やっぱり初代グリッドマンの直人ニーサン来てくれましたね、過去イチの活躍✨
- 最後にグリッドマンたちを見送ったあの丘、あれまさしくテレビ版最終回で直人たちがグリッドマンとお別れした場所じゃないですか
- 蟹の味フツーかよ!
いつ頃アマプラに上がるかなー?そしたら繰り返し見てまた色々楽しもう。
やっぱりダイナゼノン派だからそっちよりの記事になっちゃったかな。
(了)