アダモマンのこだわりブログ

特撮ヒーロー、アメコミヒーローを中心にこだわりを語るストライクゾーンの狭すぎるブログ

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a warning sign / coldplay(コールドプレイ)和訳〜超絶意訳にて候〜

静寂の世界

静寂の世界

Warning Sign

Warning Sign

  • コールドプレイ
  • オルタナティブ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes


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◆楽曲について◆

この曲は、coldplay(コールドプレイ)の2枚目のアルバム「a rush of blood to

the head」に収録された曲で、彼らにとってもかなり初期の作品となります。そのため、初期作品群らしい静かでメロウなテイストが実に美しく、個人的には同アルバム内の顔とも言える一曲だと感じています(8曲目だし)。

彼らは後に「viva la vida」等を経てより華やかな世界を表現するようになりますが、そんな陽キャデビュー前の陰キャ全開じめじめうじうじ男子テイストもツボです。

特にクリスの "I miss you" の歌い方が大好きで、本当に誰かが恋しいとき、人は叫んだりなんかせずただ静かに、しかし強くつぶやくものだよなと、当時中坊だった私も感じたりしていました。

でもこの "I miss you" って、相手に直接は伝えていないような気がしています。

結局、1人で自分の気持ちに素直に向き合えた瞬間を歌っているような気がしてならないのです。そんな度胸の無さも、思春期の私に響いたポイントだったのかもしれません。

ちなみに曲のタイトルにもなっている "a warning sign" を「白いため息」と訳したことに後悔はありません。

なぜなら、アルバムのタイトル「a rush of blood to the head」=直訳すると「頭に血がのぼる」の国内盤タイトルが「静寂の世界」だからです(笑)

全く関係ない言葉を当ててるけどイメージには合ってるからそれも正解かなと思います。

ただ辞書にある言葉を切り貼りしたって、人の心の世界は描けませんから。

 

◆歌詞と和訳◆

A warning sign

*1 白いため息

I missed the good part then I realized

最高を最低に過ごした

That I started looking

今ならわかる

and the bubble burst

台無しにしたのは

I started looking for excuses

言い訳ばかりの僕だって

 


Come on in

聞こえる?

I've got to tell you what state I'm in

伝えなきゃ 僕が今どうなってるのか

I've got to tell you in my loudest tones

伝えなきゃ とびきり大きな声で

That I started looking for a warning sign

*2 今思えば とっくに限界だってこと

 


When the truth is

本当言うと

I miss you

*3 会いたい

Yeah the truth is

本音を言うと

That I miss you so

ただ 会いたいんだ

 


A warning sign

白いため息に

You came back to haunt me

*4 浮かぶその笑顔が

and I realized

僕を苦しめる

That you were an island

*5 一緒だったのに

and I passed you by

寂しかったんだね

When you were an island to discover

そんな横顔も 見逃してた

 


Come on in

聞こえてる?

I've got to tell you what state I'm in

伝えなきゃ 僕が今どうなってるのか

I've got to tell you in my loudest tones

伝えなきゃ とびきり大きな声で

That I started looking for a warning sign

今思えば とっくに限界だったこと

 


And the truth is

本当言うと

I miss you

会いたい

Yeah the truth is

本音を言うと

I miss you so

ただ 会いたいんだ

 


And I'm tired

*6 もう立てないよ

I should not have let you go

本当は 離れたくなかったのに

 


So I crawl back into your open arms

*7 もう一度 そばで眠りたい

Yes I crawl back into your open arms

そう 手を伸ばして 抱きしめて

And I crawl back into your open arms

もう一度 そばで眠りたい

Yes I crawl back into your open arms

そう 手を伸ばして 抱きしめて

 

◆注釈(解説)◆

*1 白いため息

勿論、sign(しるし)をsigh(ため息)と読み違えたわけじゃないですよ!

ただここを直訳で「警告標識」とするのは違うなと思って。

何の警告かと言うと「あなたを失って、自分が自分でなくなる寸前でもうヤバイんだ」って警告なんだけど、曲全体からはイエロー×ブラックの典型的な警告イメージというよりも、1人悶々とした男が抱えてる青白くて静かな後悔が滲むイメージの方が強く感じられたので、こんな言葉に置き換えました。

 

*2 今思えば とっくに限界だってこと

That I started looking for a warning sign

彼、自分が「もうヤバイ」状態だってさっきまで気付いてなかったんじゃないかなぁと思ってます。だからサビのフレーズ=「会いたい」って言葉が湧いてくるまで、自分の心がイエローカードを探している(出そうとしている)ことにも気付いてなかったんじゃないかと。だから「今思えば」という表現にしました。

で、どう限界なのかはサビでしっかり語られるので、a warning sign のニュアンスは「限界」という言葉に込めています。

ちなみにここ、2番では少し訳が違います。「今」の a warning sign にフォーカスするか、「過去」の a warning sign にフォーカスするかの違いを出したつもりです。

 

*3 会いたい

I miss youの定番の和訳は、「あなたが恋しい」なんだけど、好きな人のことを「恋しい」と表現する日本人なんていません。

日本語の「恋しい」は、「人肌恋しい」とか「故郷の味が恋しい」といった用例が示すように、特定の個人に使う語彙ではない気がしています(特に口語においては)。

じゃあ誰かを思うとき日本人は普通何て言うのか?それは単純に「会いたい」ではないでしょうか。

あと今回、「あなた」とか「君」とかいう表現を一切入れずに和訳しました。つまり "you" を直接訳に反映させていないのです。

それでもちゃんと相手の誰かがイメージできるはず、そんな日本語の奥ゆかしい機能を最大限引き出したいと思って訳しました。

 

*4 浮かぶその笑顔が 僕を苦しめる

You came back to haunt me

直訳は「あなたは私を苦しめるために戻ってきた」で、

字面通り捉えてしまうと「失ったはずのあなたが戻ってきたの?!」と混乱しがちだが、ここで言うcame backは「あの人を思い出してしまう」ということかと。

離れた人のことがずーっと頭から離れない。けど、会いたくても会えない。それならあなたは、もはや僕を苦しめるために戻ってきたとしか言いようがない。

思い出すのはあの日の笑顔ばかり。だけど、思い出すほどに想いが募って苦しくなる。そんな切なさを込めました。

 

*5 一緒だったのに 寂しかったんだね

That you were an island

and I passed you by

When you were an island to discover

ここでは愛する人が「僕が見つけるべきだった(のに通り過ぎてしまった)孤島」にたとえられています。

同アルバム内でも本楽曲の一つ前の収録曲、「green eyes」では相手を「岩」や「海」にたとえていましたが、そういう比喩表現が彼らは好きなのかもしれません。

非常にポエミーで美しい詞ですが、日本語に丸訳しちゃうとやはり浮きます(文化的背景=感性の違いもあるでしょう)。

だから比喩表現は全てぶっ飛ばして、単純に彼女の寂しさを理解してやれなかった後悔を強く滲ませることにしました。

 

*6 もう立てないよ

And I'm tired

は勿論「疲れた、くたびれた」という意味ですが、最後の歌詞 "crawl back" =「這い戻る」への伏線ということで、この時点で倒れてもらうことにしました(笑)

 

*7 もう一度 そばで眠りたい

直訳は、

「あなたの開かれた腕の中へと這って戻っていく」

ということなのですが、這って動くほど病んでいるイメージを反映させて当初は

「その胸の中へ 体を引きずって」とか

「全てを引きずって」なんて訳そうとしていました。

が、さすがに重すぎるだろうと思って考え直したところ、最後のこのパートだけ切ないほど静かで安らかな印象であることに気付いて、ただ彼はささやかな安らぎを求めているだけなのではないか?と感じました。

「這う」というのも、そっとベッドに忍び込むような、そんな愛し合う2人にとっては自然な所作のように思えて、静かに「そばで眠りたい」という言葉に置き換えました。

最後の「抱きしめて」では、彼から抱きしめるのかもしれないし、彼女に頼んでいるのかもしれないし、どちらともなくいつもそうしていたように抱き合う安らかなベッドの上をイメージしています。