ADAMOMANのこだわりブログ

特撮ヒーロー、アメコミヒーローを中心にこだわりを語るストライクゾーンの狭すぎるブログ

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ウルトラマンレオのぐんぐんカット(登場バンク)はなんで黒地に青なのか

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©️円谷プロ

レオの登場バンクが黒地にブルーだった理由を勝手に考えます。

レオのレンタルビデオ

ウルトラマン・レオ 第6話 [VHS]

ウルトラマン・レオ 第6話 [VHS]

自分はたまらなくレオが好きで、母親とTSUTAYAでよくビデオを借りて見てました。そのビデオ屋ももしかしたらTSUTAYAじゃなかったかもしれないです。当時はTSUTAYAみたいなビッグネーム以外にも小さなレンタルビデオ屋がたくさんありましたからね。

レオが好きなのは、多分幼少期に一番最初に見たウルトラマンがレオだったから(もしくは記憶がある最初のウルトラマンがレオだったから)だと思うんですけど、そのせいか人が容赦なく死にまくる作品とか救いのない作品が昔から好きです(笑)。

更に信じられないことなんですがレオのビデオって当初一本に一話しか入ってなかったんです。だから一本レンタルしてもレオが負けて終わることがほとんどで、しかも続きがビデオ屋になくて(笑)。だから余計、いつもテレビの前で絶望していた記憶があります。

中でも、やっぱりレオといえば第一話のインパクトが凄まじいですよね。大津波で崩れていく東京、水浸しのビル群、希望のかけらもない鈍色の空、セブンの喪失…。とにかく絶望に包まれた空気感がクセになります。

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続く曇天

更に、第三話以降もレオの世界ってしばらくずっと曇ってるんですよね。

調べてみたら第6話のカーリー星人戦までずっと曇ってました(笑)

これは、特撮シーンの背景とかセット流用、もしくはマッキーの飛行シーンとか第二話までに撮り溜めた映像を流用する狙いがあったんだろうな、とか今なら予想できるんですけど(それくらい二話までの特撮に相当な予算を割いていたことが予想できます)、子どもの頃はそんなことわかるわけないし、そもそも曇ってることにすら気づいてなくて、でもそういう映像からとにかく「どんよりとした暗さ」を感じとってたと思うんです。

だからレオは、とにかく暗いか怖いというイメージが強くて、でもレオがカッコいいから怖いのに見たい、っていう感じでしたね。

バイオハザードにハマる感覚の萌芽かもしれませんね。

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真っ黒な海を割る

そんな私にとって、レオの登場バンク=通称「ぐんぐんカット」は昔からべらぼうにカッコいいものに見えていました。なんというか、ものすごく「レオらしいな」と思えるんです。

けどなんで黒地にブルーをバックにしてレオは登場するのか?なんでそのカラーリングがこんなにしっくりくるのか?というのがふと気になりまして。

本来なら、あんな熱血スポ根作風なんだから赤をバックに登場してもいいと思うんです。現に、第一話の初登場シーンでは赤い球を突き破るようなエフェクトと共に登場しています。ただ、それは第一話の一回きりで、あとはおなじみのぐんぐんカットで登場しています。

まぁ至極単純なお話なんですけど、やっぱり第一話と二話のイメージが強いからかなと思います。真っ暗な海の中、全てを呑み込む絶望的で真っ黒な海原を突き破って現れるのが、レオという男だよなぁと。

熱いレオというキャラクターと、実際に真っ赤な全身のデザインからも、レオには当然赤が似合うんですけど、登場の瞬間にはやっぱりあの絶望感に満ちた黒い海をぶち破る感じが似合うんですよね。

シルバーブルーメの回の記事でも書きましたけど、やっぱりレオって絶望の海に産み落とされたウルトラマンなんです。

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※2025.10.31追記

さらに別の観点を付け加えるなら、レオが毎度突き破る「青」は、滅ぼされてしまったL77星のメタファーとも見ることもできます。

初期OPの「宇宙にきらめくエメラルド」は、もちろん地球の暗喩ですが、地球とよく似た美しい星、L77星は滅ぼされた、次は地球かもしれない、という煽りというか脅しみたいな空気は当初の「レオ」にはみなぎっています。

レオって毎週、爆散した故郷の美しい青を背負って現れるんですよね。

 

タロウとの対比

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©️円谷プロ

その点、前年のタロウとは本当に対照的ですよね。

実はタロウのぐんぐんカットも黒地にブルーなんですけど、これには「出産」のイメージがあるのではないかと私は考えています。タロウの第一話を見ても明らかなように、タロウは人間(東光太郎)の肉体にウルトラの命を植え付けて生成された合成超人です(と私は解釈してます)。

それにタロウは、ウルトラ五兄弟と実母であるウルトラの母に見守られながら、その誕生を祝福されていました。だから、真っ黒なトンネル(=子宮か?)を通り抜けた先にあるのは「希望」です。

ですがレオは、故郷を滅ぼされ、セブンを倒され、東京を沈められ、そんな真っ黒な「死と絶望の海」に産み落とされた言わば「呪われた子ども」です。

ちょっとオーバーかもしれませんが、その後に彼が歩むことになった修羅の道を思えば...。

レオはずっと、絶望の海を割って現れる「絶望の申し子」です。だから皮肉なことにレオは大切な人を守れない。

故郷のL77星も守れず、黒潮島も東京も守れず、MACも隊長も守れず、百子も猛もカオルもみんな守れず、死なせてしまう。

レオの本懐は「失うこと」にあるからです。何もかもを容赦なく呑み込む非情な黒い海原と戦うことを運命付けられているのがレオなんです。大切なものを奪われてもなお抗う男の姿を見せるために生まれた、それがウルトラマンレオという男なのです。

子供番組なのにそんなハードな世界観ある?!と思われるかもしれませんが、レオの世界は「劇画」だと考えた方がいいでしょうね。それはレオのマスクデザインにもはっきり表れています。力強く釣り上がった眉と、彫深い顔立ち。そしてウルトラマンにしては珍しいくっきりとした鼻の造形。

だからでしょうか、レオがどれだけ追い込まれても、きっと彼なら力強く立ち上がって、勝利を掴み取るに違いない、そんな確信と信頼もまた揺るぎないものなのです。

(了)

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