第11話のあらすじが公開!
果たせぬ願いって、なに?
蓬たちには日常が戻り始め、怪獣優生思想たちは怪獣を失った世界で行き場も失っていた。
10話までの内容を元に、11話までに明らかになりそうなことを考察してみたい。
◆なぜ怪獣が減ったの?
公開された第11話のあらすじの中で深刻化している怪獣不足。それは、少なくとも過去2回に渡って示唆されていた。
1回目が第9話。敗北したジュウガに対し、いつも通り「次頑張ろうよ」と慰めるムジナとオニジャだったが、ジュウガは悔しさを滲ませながら「怪獣は無限じゃない」と発言。それに頷くシズム。
2回目が、前回第10話冒頭のちせの第一声。「最近怪獣出ないっすねー」
怪獣が減っている原因はいくつか考えられる。
- そもそも怪獣の卵が有限だから
- 怪獣の餌となる情動が不足しているから
- 知らないところで活躍するアンチボディによって怪獣が減っているから
①怪獣の卵減少説
9話でのジュウガのセリフはこれを指しているような気がする。そもそも元となる白い石=怪獣の卵は有限である。
とは言え、本作に登場した怪獣はゴルドバーン含め計10体。1話冒頭で何者かの手からこぼれた白石の数はその3〜4倍以上あったはず。
だが、そもそもの「発芽率」が仮に30%未満だとすれば、残りの石も芽吹くことなくどこかで転がったままなのかもしれない。
②情動減少説
これについては、実は10話のガルニクスの敗北が大きな影響を及ぼしている可能性が高い。
ガルニクスによって、夢芽や暦は思い残した過去を追体験しながらIF展開を経験。結果的に過去のトラウマを半ば克服してしまった。そしてこれは、その他大勢の一般人にも当てはまる可能性が高い。
ガルニクスは多くの人間を一気に消し去ることができる強力な怪獣ではあったが、 怪獣が倒された後には、非常にスッキリとした人々の平和な世界が待っていたのだ。
③その他アンチボディの活躍?
怪獣が現れる世界には常にアンチボディ(抗体)が現れるとはナイトくんの言葉だが、この世界の人々はSNS等を通じて頻繁に怪獣災害の状況を見守っており、破壊された街もアカネ世界のように自動修復されていないことから、もしダイナゼノンやグリッドナイト以外に怪獣と戦える勢力が登場していれば、必ず彼らもその情報をキャッチしているはず。
※ナイトの説明は別のCWの出来事を含めたものと考えるべきか。
なので結局①及び②が有力そうな気がする。
◆全怪獣の親と餌を徹底解説!
SSSS.DYNAZENON ORIGINAL SOUNDTRACK(特典なし)
ここでこれまでの登場怪獣を振り返りたい。怪獣はそれぞれ、情動を発した親の心情や感情を強く反映している。しかもその名前の由来は全て、人の心理状態etcを表す言葉が元ネタになっている。
シャルバンデス(第1話)
名前の由来は「シャルパンティエ効果」。あらゆるものを浮遊させる能力とも重なるが、浮いている自分のキャラクターが嫌で周りの全てを浮かせてやろうと思ったとか??
グレージョム(第2話)
瞬間移動を得意とするグレージョムからは「速く走ってor空を飛んでこの場から逃げ去りたい」といった逃避への憧憬を感じる。当初はサナギのように橋げたにしがみついていたことから虫のようなイメージも強く反映されているよう。派手なカラーリングとは裏腹に名前の由来は「グレーゾーン」。
バーナドドン(第3話)
バーンアウト=燃え尽き症候群がその名の由来か?しかも太陽の塔がモチーフらしく、もしかすると千葉のど田舎で創作活動に励んでいた芸術家の行き詰まりのストレスから生まれたのかもしれない。「芸術は爆発だー!」(岡本太郎)の言葉通り爆破を得意とするのが面白い。
ディドラス(第4話)
なんでも統一して揃えたくなる「ディドロ効果」が語源らしいが、なんでもかんでも二次元に統一したがるのは二次元ヲタクを拗らせた人物が親だったからだろうか?
ネオフォビア(第5話)
この言葉はそのまま心理的用語の新奇恐怖症として使われており、新しいものに対する抵抗や恐怖を意味する。かなり内向的な人物のストレスを反映させていたのではないだろうか。その反面、内側には危険な本性も持ち合わせており、裏返した途端恐ろしく速く凶暴だったのが印象的。
ブルバイン(第6,7話)
名前の由来は「ダブルバインド」。二つの矛盾した命令を同時に与えられてストレスがかかっている状態のことらしい。社会人やってるとよくあることだからこそ共感できる辛さ。怪獣使い2人で操らなければならなかったのもなんとなく頷ける。
ザイオーン(第8話)
親はおそらく8話冒頭の小学生ではないかと踏んでいるが、いたずら好きな性格を反映させてか落書きばかりを繰り返していた。名前の由来は勿論「ザイオン効果」。その意味があまりにも8話の内容にぴったりなので気になる方は是非検索を。
ギブゾーグ(第9話)
直線と曲線の見分けが曖昧になるギブソン効果通りの特殊能力を持つギブゾーグ。もしかすると硬いものに対するコンプレックスでもあったのだろうか?固い職場の雰囲気へのストレスか何かか?
ガルニクス(第10話)
人は、達成できたことよりも達成できなかった事柄の方がよく覚えているというツァイガルニク効果が語源。うむ、10話にぴったりだ。
きっと親は「秒速」の貴樹みたいな奴だろ。なんか最近記事書いてたから重なったわw
◆なぜゴルドバーンは特別なのか?
こうして振り返ってみると、ゴルドバーンだけが味方怪獣になれた理由もなんとなく想像がつく。
◆どんな想いの反映?
第9話の冒頭では、学校でのちせの暗い過去が描かれ、腕のタトゥーも含め彼女の個性的なキャラクターが誰にも理解されなかった=友達ができなかったことが示唆されていた。
その裏返しだろうか?彼女はゴルドバーンのことを繰り返し「私の友達です!」と紹介している。怪獣の卵は、ちせの「友達がほしい」という潜在思念を反映させたようだ。
◆なぜ操られない?
ゴルドバーンを操ろうとしたシズムだったが全く「つかめ」なかった。それどころか拒絶されたらしい。ちせの「この怪獣には心が聞こえます」と言うセリフからも、ゴルドバーンには「心」があったことがうかがえる。
裏を返せば、これまで怪獣使いに操られてきた怪獣には心がなかったようだ。だから、それを補う怪獣使いの存在が不可欠だったのかもしれない。
◆なぜ合体できるの?
そしてなぜゴルドバーンがダイナゼノンと合体できたのか?それは、ちせがガウマ隊の補欠ではなく正規戦力になりたかったからに違いない。
彼女は、自分がガウマ隊から必要とされることを何より望んでいた。その強い想いを反映させたゴルドバーンは、必然的にダイナゼノンの強化パーツとして設計・デザインされたのだろう。
◆ガウマの謎
第11話「果たせぬ願いって、なに?」の「果たせぬ願い」とは誰にとってのものだろうか?これはおそらくガウマを指しているのではないかと思う。
◆死因は◯◯⁈
第10話でさえ、念願の姫との再会が果たせなかったガウマ。
※2人きりの対面シーンがなかったという意味で。
最後の倒れたガウマの姿が妙に気になって原作のミイラのことなどを調べ直していて、あることに気がついた。
10話で死んでいった過去の怪獣使いたちは、ガウマが直接殺した訳ではなかったのかもしれない。もっとハッキリ言えば、5人全員国によって毒殺されたのかもしれないのだ。
大量に吐血して倒れたオニジャだが、これもガウマの物理攻撃ではなく、毒による発作と考えた方が自然かもしれない。
◆包帯は◯◯の痕跡?
ちなみに、雨の中倒れていたガウマだが、あの後ギリギリまで何者かに治療を施されたのではないだろうか?そうして、あれだけムキムキだった体は細く痩せほそり、何らかの治療の結果、体にアザができて目の下にクマができ、黄色い包帯が巻かれたのではないだろうか?
そして原作通りならガウマの死後、姫も彼の後を追って自死しているはずだ。
死ぬ前にもう一度会いたい。そんなガウマの悲願は、果たして実現するのだろうか?
ガウマさんがいつもいう大事なもの3つ目って、約束と、愛と、命...とかかな?
タイトルでハッキリ「果たせぬ」と明記してしまっているので、悲劇的な結末も覚悟しなければならないか...。ガウマさんどんどん衰弱していくし。
しかも最近発売されたED「ストロボメモリー」のジャケット、ガウマさんいないし。
更に言えば、怪獣使いたちにとって怪獣がいないという状況は死活問題であり、怪獣優生思想4人にとっても「果たせぬ願い」はどんどん募っていくはずだ。
現代人メインキャラ4人が概ね過去のトラウマと決別できた今、残されたのは5000年前5人組。
彼らを蘇らせたのは誰か?怪獣の卵をばら撒いたのは誰か?
中でもシズムは何を見つめ、何を考えているのか?...他にも残された謎の数々は、解き明かされるのだろうか?
今週も金夜が楽しみだ。