ADAMOMANのこだわりブログ

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シン・ウルトラマン初見ネタバレ感想〜賛否両論評価は分かれる?〜

【映画パンフレット】 シン・ウルトラマン 監督:樋口真嗣 出演:斎藤工、長澤まさみ、有岡大貴、早見あかり、田中哲司、西島秀俊

観てきました。一応泣きました。初見での感想というか、ファンが喜ぶ小ネタ中心に扱ってみます。

◆冒頭1分の衝撃

ゴメスを倒せ!

ゴメスを倒せ!

まず、ウルトラQのオープニングタイトルを模した「シン ゴジラ」のクレジットにびっくり。

やはり「シン・ゴジラ」からの流れを汲んだ「シン・ウルトラマン」なんだなということを改めて感じました。スタッフの意識としては本当そんな感じなんでしょうね。

それからシンゴジラまんまなゴメスにも吹いたw

確かにゴメスはゴジラスーツの流用なので当然と言えば当然。或いはこの世界におけるゴジラはゴメスであるという解釈も可能か。

パゴス、ネロンガ、ガボラのくだりも含めてスーツ流用とかの製作側の裏事情を小ネタにしまくってるのはまぁ面白い。しかしそれが劇中設定とも繋がるのは驚いた…。

他にも大量のQ怪獣が矢継ぎ早に登場するけど早過ぎて処理が追っつかない…と思ったらパンフレットには全部載っててこれは嬉しいぞ

 

◆小ネタ色々

電光石火作戦

初登場時のシルバーのウルトラマンは顔がAタイプ。予想があたって嬉しい。

人間と融合していない彼らは銀か金色?基本的にモノトーンな姿が本来なのだろう。融合前のウルトラマンの姿はグリッドマンを思い出した…。

人間と融合して赤が加わるのは人間の血潮かな?

どのみち、不気味な顔のAタイプを不完全体と位置付けるのは私も同様の解釈をしてきたからこそ嬉しい。

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・ウルトラマンを見て長澤まさみ、「美しい…!」だっけ?あれを言わせてくれたのは嬉しい。成田さん喜ぶだろうな。あんな巨人現れたら「カッコいい!」よりまず「美しい!」だよね。ウルトラマングレートの第1話も思い出しますね。

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・冒頭数分で禍特対の役割や位置付けがほぼ完璧に説明されていたのは本当にお見事だったと思う。各部署から集められた精鋭中の精鋭、かつ実績もある。まさに「禍威獣退治の専門家」。しかも、原典の科特隊と違って自ら戦線に赴くのではなく、現地調査・対応方針の立案を行い自衛隊等を使役して戦果を上げる組織であり、それなりに権限もあって上(官邸)への顔利きができる上長もいて...まさに「出世した巨災対」ですね。

 

・シンゴジと比べて人類に危機感がない。禍威獣に慣れているというのが理由だろうが、それはそれで昨今の情勢とも重なってリアル。それでいて、オリジナルのウルトラマンに漂っていたエンタメ要素満載の明るい世界観に近づけるための設定なのかなとも思ったり。ちなみに、ネロンガ殲滅後の世論の動向を見せるシーンのBGMはシンゴジにも使われていた「報道」のアレンジ?

 

・禍特対本部の電話の音にいちいち吹きそうになるw

(オリジナルと同じ音、かつキングギドラの鳴き声を加工した音声)

 

・スペシウム133の133って聞いてマルス133を思い出さない訳がない。

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ザラブ戦、メフィラス戦、全て、親の顔より見たバトル

オマージュトレースリスペクト、全てわかって嬉しくて泣きました

ザラブの頭にチョップして硬くて痛がるウルトラマン、スペシウムで落下するザラブ…だからこそ最後真っ二つにしたのはびっくりしたけどw

メフィラス戦もそう。八つ裂き光輪は弾かれ、ビームの撃ち合いも引き分け。基本的な立ち回りはほぼ原典通りでそれがまた嬉しい。

やっぱり私は、ウルトラマンに育てられた、ウルトラマンの子どもでした。それを実感しました。

 

 

・パゴス、ネロンガ、ガボラが頭だけ付け替えた予算削減怪獣であることにツッコミを入れたかのようなセリフもあったが、それ自体、生物兵器という裏設定=流用量産個体であることを補完するものと位置づけたのはなるほど。つまりこの世界には純粋な地球産の怪獣は存在しない=全て宇宙怪獣ということか。

 

・ウルトラマン伝統の「回れば何とかなる」も映像化。飛び人形の姿勢で物理法則完全無視の高速回転が逆に異星人の異物感を高めていた。

 

ハヤタのうっすいキャラを宇宙人の変人っぽさでリファインしたんだろうなというのはわかる。私も原典におけるハヤタはずっとウルトラマンの人格だったと解釈しているのであの演出はわかりやすくてあざとすぎるとは言え嬉しかった。

 

メフィラスは山本耕史氏が本当にハマり役でしたね

禁じられた言葉

原典にて、ホシノくんが頑として地球を渡さないと交渉に応じなかったのに対して、現代社会においては政治家連中があっさりと密約を結んじゃうというのが皮肉がきいてて個人的に好き。シンゴジラで見られた複雑な政治的判断の数々に、異星人が絡んでくるのも本作の面白いところかなと。

 

竹野内豊の登場もサプライズ!シンゴジワールドとどこか繋がるようで面白かった。ってかほぼあれ同一人物でしょw

 

星間戦争が結構激化している世界線に見えましたが、人間が破壊兵器に転用できることだけでなく、ゼットンを跳ねのけるだけの科学力を持った星であることが宇宙全体に知れ渡ることによって更に侵略者が地球を狙ってくるであろうことは容易に想像できます。それはつまり、ウルトラセブンの世界への入り口が開いたことを示唆しているように見えました

姿なき挑戦者

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◆ゾーフィと光の星について

さらばウルトラマン

ゾフィ改め「ゼットン操るゾーフィ」が映像化されたことに感動。しかもわりと筋が通ってるw

※ゾーフィとは当時児童誌に掲載されたもので、ゾフィーとゼットン星人の設定がごっちゃになった誤植

しかもそのゾーフィ、「ウルトラマン神変」!成田亨氏へのリスペクトに満ちている。

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そいれでいてトサカもちゃんと黒いのが嬉しい。あと、山ちゃんの声いいですねやっぱり!

それから2人の会話の流れでウルトラマンの本名(リピア)出てきたのも超嬉しかった。ゾフィーに対してウルトラマンにも同様の名前が絶対あるだろうと思ってたから。

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ちなみに、ウルトラマンの同族であるはずのゾーフィがゼットンを使って地球人を滅ぼすという判断に違和感を覚える人もいるでしょうが、個人的には全然あり。

そもそも異星人であるウルトラマンが地球の安全保障に干渉することそのものに強い違和感を持っていたので、本来はゾーフィのような超合理的判断に基づく思想を持っているのがいわゆる宇宙警備隊なんだという方がやっぱりしっくりくる。宇宙全体の調和と平和を考えたときに、大量殺戮も厭わない金色の外星人...そりゃあメフィラスも顔見ただけで逃げ出すわ。

 

◆無印とシン最大の違い

特捜隊の歌

でも、ここに原典「ウルトラマン」と「シン・ウルトラマン」の最大の違いが詰まってます。

昔のウルトラマンは、「特捜隊の歌」の歌詞「光の国の掟のために」とあるように、

特捜隊の歌

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科特隊(人類)と、光の国の人々の価値観が完全に一致していたから共闘できたのです。両者とも、地球に生きる知的生命体の自由意思を最大限尊重することに重きを置いています。

ところが、シンウルトラマンではこれが異なっている。ウルトラマン(リピア)自身は禍特対とだんだん志を共にしていくんだけれど、彼が属する光の国の価値観は決定的に違う。

ゾーフィの宇宙全体の調和を守るための正義は、地球人類にとっては今回は悪魔の所業になってしまいました。

我々のよく知るウルトラ兄弟属するM78星雲が人類の味方であったのに対して、本作の外星人の故郷が、誤植という人為的ミスをくぐりぬけて本来の表記である"M87星雲"だとすれば、その価値観も逆転しているのは面白い。

 

◆ツッコミどころ気になったところ

上述の通り、本作における禍特対の役割がよくわかったからこそ、逃げ遅れた子供の救助になんで神永「俺が行きます」なのかと。ここはどうしても不自然に思えました。その場にいる自衛隊員が直行するのが本来でしょう。それかネロンガが直接目視できる距離まで接近しなければならない調査事案が発生するとかここはこじつけでももうちょっと一工夫欲しかったところ。

 

・禍特対オフィスのシーンで頻繁に気になったのが、画質が不安定。高画質な映像がメインなはずが時々スマホ画質?なのか突如粗い映像が挟まれることが時々あったと思います。意図があるとも思えない感じで気になりました。

 

・特に初戦、ウルトラマンの戦闘中に解説っぽくベラベラ喋るのがうるさい。シン〜シリーズお馴染みの早口難語解説ではあるけど逆に戦闘のテンポを悪くしていると感じました。ウルトラマンの戦闘にいちいち口を挟んでくる感じがうざい。

 

・ザラブお前は1人なのか?人質を見張るくらいの部下もいないのか。

 

CGのCGっぽさが最後まで気になりました。邦画でフルCGの怪獣は見てて辛い。増してIMAX画質。フルCGキャラであったとしても、深く感情移入させられたサノスとか、観客の目はもう相当肥えてしまっている昨今ですが、それを超えたクォリティには見えなかったです。ウルトラマンとかだと特に体躯が人間離れしちゃってるから余計にそう感じたのかな。質感そのものは十分リアルな域に達しているのだけど、脚が長すぎたり肩周りが細過ぎたり胸板が薄すぎたりそういった狙ってやった異物感がそのままCGの嘘臭さに、私には見えてしまいました。

 

・CG戦で言うとメフィラス戦とかゲーム見てるような気分にもなる。もちろん着ぐるみでできなかったことを実現し得るデザインも含めてカッコよかったとは思うけど、なんかやっぱりラテックスと土埃にまみれた映像が恋しくなってしまった

 

◆長澤まさみの扱いについて

長澤まさみ周りの演出がセクハラまがい云々で良くも悪くも盛り上がっているけど、クンクンシーンは確かにちょこっと気になったかな。

神永が体臭を嗅ぐシーンは、それ自体がと言うより、それを非常に神妙な面持ちで見ている禍特対という絵面が面白かったw

ただ、「臭い」が決め手になるという展開そのものが周到に張られた伏線の末たどり着いた決め手!って感じでもなく「よくわからんがそういう展開になった」感が強いところは気になった。

何より、他のいろんなシーンではこれでもかと原典へのオマージュを詰め込んでるのにこれに関しては全く関係ないですからね。もし自分がウルトラマンのこと何も知らずに本作見に来てたら絶対「こういうシーンもオリジナルにあったのかな😅」って思うよ。いやないからねw

一見さんも多い本作だからこそ、変な誤解を生みかねない演出にもなってるからもう少し考えてもよかったとは思うかな。まぁ撮影してるうちにテンション上がっちゃって長澤まさみで遊んだんでしょきっと。俺も監督だったらそうしてると思うし。

あと、「シャワー浴びてない」、「クサイ」のが公務及び緊急事態に即応し続けた汗の勲章みたいな描かれ方してた「シン・ゴジラ」に比べて、なんだかナンセンスなギャグ展開につなげるために利用された感はちょっとイマイチだったかな。

でも紳士な悪質宇宙人にウルトラマンが変態扱いされるのは面白かったよw

 

◆シン〜シリーズとして見ると

庵野作品のエグ味は弱いと思います。クセはあるけどエグ味みたいなものは弱かったような気がします。「シン・ゴジラ」を見たときのようなグッサリ何かをえぐられるような感覚はさほどなかったです。意地悪な言い方をすれば、ピンボケの「シン・ゴジラ」。

でも、それでいいのかなとも思うんです。だって、「ウルトラマン」だから。

53年初代「ゴジラ」には核や戦争への強烈なアンチテーゼが盛り込まれていましたが、「ゴジラ」の流れを受けて誕生した怪獣モノとしての「ウルトラQ」→「ウルトラマン」にそういった部分までもが継承されたかというとそうではありませんでした。純然たるエンタメ作品として誕生したのが「ウルトラマン」なんです(もちろん個々のエピソードにおいて硬派な展開は用意されていましたが)。

かなり社会派だった「ゴジラ」と言う作品に内包されていた、巨大怪獣が街を破壊する爽快感=怪獣モノの面白さのみをエンタメ性盛り盛りでテレビ用に展開したのが「Q」〜「マン」だった訳だし、

その意味では「シン・ゴジラ」〜「シン・ウルトラマン」も非常によく似た進化過程を辿っているように思うんですよね。

だから庵野氏もあえて樋口氏に監督を託したんじゃないかなぁと、そんな気がしてますってか公開前からずっとそう思ってました。庵野氏自ら監督しないのは、きっとウルトラマンだからだろうなと。

 

◆ラストシーンについて

ブチっとぶった切られたなとは思いましたしあーいう終わり方久しぶりだったのでちょっとイラッとはしましたw

ただ、ラストシーン直前までのゾーフィとウルトラマンの会話が絶妙に曖昧に終わっているから、目を覚ました神永が、引き続きウルトラマンの人格なのか、元の神永の人格なのか、ウルトラマンが死んだのか、神永が死んだのか、それとも原典通り2人とも生き残ったのか、悩ませる作りになっているのは面白いと思います。だってゾーフィ、「命を二つ持ってきた」とは一言も言ってなかったですからね...。

いや、結末を観客に委ねる系のエンディングって、実際には作り手側では絶対的な答えが決まっていることがほとんどだと思います。だから、これ以上描くのも野暮だよねってことでぶった切っているだけでしょうきっと。

じゃあどっちなのか?...ゾーフィが原典ゾフィーのようにリピアの思いを汲んで2人共に命を与えて分離させてあげる程気の利いたやつには見えないのだがw

 

でもでも、総じてそんなこんなを2時間にまとめたことが一番評価できると思います。これだけウルトラマンらしさを詰め込んで120分は素晴らしい出来です。

ありがとう、シン・ウルトラマン。

(了)

 

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