ADAMOMANのこだわりブログ

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フラッシュはなぜ大爆発を生き延びたのか?〜ジャスティス・リーグ ザック・スナイダーカットより〜

仕事が忙しすぎてご無沙汰です。アダモマンです。

 

タイトルの通り、スナイダーカットのクライマックスでフラッシュだけがあの大爆発を生き延びた理由を考察してみます。

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@DC. Zack Snyder's Justice League @2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved

ジャスティス・リーグ ザック・スナイダーカット及びドラマ版フラッシュのネタバレを含みます。

ユニティ大爆発とは?

あらゆる物質を以前の状態へと変化させるマザー・ボックス。劇中では、

「マッチ箱は家を焼き、マザー・ボックスは煙を家に戻す」

と喩えられていた。

そんなマザー・ボックスが3つ融合した瞬間、とてつもない威力の大爆発が起こる。

これは、あらゆる物質を以前の状態へと戻すマザー・ボックスの能力を極端に激化した結果、もはや宇宙創世前=ビッグバン以前の「無」の状態にまで世界を巻き戻してしまうという乱暴極まりないバグ機能だと個人的には解釈している。

その威力は絶大で、DCEU最強のスーパーマンでさえ問答無用で消し飛ばしてしまったほど。

この大爆発の前にはどんな生命体も生き延びることができないのだ。

その他のマザー・ボックスの能力についても解説しています。

 

なぜフラッシュは生き延びた?仮説①残存した時間軸

The Flash: Season 2 (Original Television Soundtrack)

そんな大爆発を唯一生き延びたのが、フラッシュだ。彼が迫り来る爆風に手をかざした瞬間、彼の体にノイズのようなエフェクトがかかり、爆発による被害を免れることができた。これはなぜだろう?

私は当初、彼が瞬時にして異なる時間軸へ移動したのかと考えていた。

サイボーグがマザーボックスの分離に失敗して大爆発を起こした瞬間、フラッシュだけが手をかざすことで消滅を免れたのはおそらくスピードフォースによって守られたということなのだろう。

爆発の衝撃から守られた、というより、時間の運行にさえ干渉できてしまうスピードスターだからこそ時流から独立した存在として地表が廃墟と化す時間軸の影響から逃れることができたのだと解釈している(ドラマ版フラッシュ見てて良かった...)。

ちなみに私がここで披瀝しているのはドラマ版フラッシュにて描かれた「残存した時間軸」という考え方に近い。

ドラマ版フラッシュで描かれたのは、過去にタイムスリップした現代のフラッシュが過去のもう1人のフラッシュと出会い、2人で共同戦線を張るという作戦だ。

フラッシュが1人だけだった過去の時間軸に新たな未来のフラッシュが加わったことで時間軸が変化。たとえ過去のフラッシュが死んだとしても、現在のフラッシュは死なない、過去の影響は受けないという考え方だ(説明が難しい…)。

この設定を活かし、過去の自分と現在の自分の2人で敵と対峙、過去のもう1人の自分には命を犠牲にして戦死してもらうというあまりにも壮絶で残酷な展開が描かれた(勿論それに伴うリスクも…)。

しかし、よくよく考えるとこの解釈をスナイダーカットにもあてはめると多くの矛盾にぶち当たる。

まず、JL版フラッシュはおそらく本作で初めて時間遡行に成功している。そんな彼が、スピードフォースを瞬時にして操り残存した時間軸を発生させるほど何か器用なことをしたとは考えにくい。

そして何より、ザックが描くフラッシュとドラマ版フラッシュは解釈や設定が丸きり違う。

超高速能力で人を移動させることに対してすら慎重な判断をしていたザック。安易にドラマ世界の設定をザックユニバースにも当てはめてはならないのだ。

やはり初見感想、テキトーなこと書いててすみません。。。

 

なぜフラッシュは生き延びた?仮説②超高速振動説

そこでおそらく最も有力となるのが、フラッシュが自身の肉体を超高速で振動させ、爆風を透過したいう説だ。

The Flash (2011-2016): Starting Line: (DC Essential Edition) (English Edition)

これは、ドラマ版はおろか原作コミックスにおいても描写されているフラッシュの特殊能力のひとつで、超高速で振動した物体が壁や建物などの原子のスキマをすり抜けてしまう「トンネル効果」に基づいている。

量子力学とトンネル効果

手をかざした瞬間、フラッシュの体にかかるノイズのようなエフェクトも、自身の体を高速振動させている描写と解釈できなくもない。更にこの直後、パラデーモンの銃撃に被弾した左脇腹の傷もスッと消えていくことから、これも超高速振動により代謝を最大レベルまで高めた結果得られた高速治癒能力であるとも考えられる。

※これで破れたスーツまで再生していたら上の時間軸変化説も有力となるが、あくまで体の傷だけが消えていることからそれは無さそうだ。

しかし注目すべきは、おそらくこの能力さえも本作のフラッシュはここで初めて発動したっぽいこと。

爆風から逃れた際に見せた手をかざす仕草は、実は暴走したスーパーマンとの戦闘で追い詰められた際にも見せており、これは彼が命の危険を感じた時に咄嗟に見せた動作であるとも考えられる。

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@DC. Zack Snyder's Justice League @2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved

そんなぶっつけ本番で新たな特殊能力が発揮できるものか?!と思われるかもしれないが、この直前までフラッシュは超高速でバトルフィールドを能力限界まで走り続けており、パラデーモンの銃撃で足止めを喰らったとはいえ、これ以上ないまでにその肉体はスピードフォースとの一体化度合いを深めていたはず。それまでは発動できなかった新能力に目覚めてもおかしくはない。

それに、壁のような固形物を透過するよりも、実は爆風による衝撃波の方が肉体を透過させるのは容易だったかもしれない。仮にこれが初の試みであったとしても成功率は高そうだ。

傷の高速治癒に関しても初披露である可能性が非常に高い。もしこれが彼に元々備わっている能力であれば、地下トンネルでの戦闘時にも被弾した太腿を瞬時に治癒していたはずで、むしろあそこでの被弾は、後に彼が新たな能力に覚醒することへのフラグ描写だったのかもしれない。

こうしてフラッシュは、ユニティによって「無」に帰した世界に再びビッグバンを起こす。小さな宇宙を再生するために彼は走る。そして、スピードフォースによる奇跡が起こるのだ。

 

あまりにも強力で危険なスピードフォースの力。普段は指先でそっと触れる程度に留めてきたバリーだが、いよいよその能力の全てを発揮せざるを得ない局面へと追い込まれる。 

ステッペンウルフの軍勢による地球侵攻という未曾有の危機は、フラッシュの進化を促す絶好の好機でもあった。やはり逆境こそが人を強くするのだ。

 

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