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champagne problems / Taylor Swift(テイラー・スウィフト) 和訳〜超絶意訳にて候〜

エヴァーモア (通常盤)

エヴァーモア (通常盤)

このアルバムの中でも一番優しくて、一番切なくて、一番美しい曲。

“champagne problems”


Taylor Swift - champagne problems (Official Lyric Video)

ネットにも大した和訳が全然なくて、なんなら間違ってるのばっかりだったので、じゃあ自分で作るか、と。

但し、かなりの意訳です。

かといって学校教材みたいな機械的な和訳で詩の世界が表現できるわけないので、自分としては概ね満足してます。

解釈に文句があればコメント欄まで。

◆和訳(意訳)

You booked a night train for a reason

So you could sit there in this hurt

Bustling crowds or silent sleepers

You're not sure which is worse

夜行列車なんて予約したのね

人混みよりかは

静かな寝台車の方が

ツライときもあるのに

 

Because I dropped your hand while dancing

Left you out there standing

Crestfallen on the landing

Champagne problems

私があなたの手を離したから?

あなたを置き去りにしたから?

そんなにがっかりしないで

*1ちょっと飲み過ぎただけのことよ

 

Your mom’s ring in your pocket

My picture in your wallet

Your heart was glass, I dropped it

Champagne problems

ポケットに指輪

財布には私の写真

大事そうに持ってたあなたの心は

私があの日落とした

シャンパングラス

 

You told your family for a reason

You couldn’t keep it in

Your sister splashed out on the bottle

Now no one’s celebrating

家族にまで話しちゃったのね

勢いよく噴き出した

シャンパンみたいに

今じゃもう笑えない話かな

 

Dom Pérignon, you brought it

No crowd of friends applauded

Your hometown skeptics called it

Champagne problems

ドンペリなんて持ってきて

盛り上がるとでも思ったの?

あなたの地元の友達だって

そんなもんだって言ってたじゃない

 

You had a speech, you’re speechless

Love slipped beyond your reaches

And I couldn’t give a reason

Champagne problems

立派なスピーチだって用意してたのよね

*2ごめんなさい

何も言えなくて

でも 本当はなんてことなかったの

 

Your Midas touch on the Chevy door

November flush and your flannel cure

“This dorm was once a madhouse”

I made a joke, “Well, it’s made for me”

*3あのシボレー 売っちゃうのね

*4本気になった11月

*5あなたの腕の中で 何度も泣いた

*6バカ言って笑った

 

How evergreen, our group of friends

Don’t think we’ll say that word again

And soon they’ll have the nerve to deck the halls

That we once walked through

*7思い出の場所も

別の誰かの場所に変わってく

あんなにみんな仲良しだったのにね

 

One for the money, two for the show

I never was ready so I watch you go

Sometimes you just don’t know the answer

‘Til someone’s on their knees and asks you

*8いちにのさんで飛び出したあなた

ひとりで行かせて ごめんなさい

なんでかわからないときもあるの

誰かが教えてくれるわ きっと

 

“She would’ve made such a lovely bride

What a shame she’s fucked in the head,” they said

*9私の頭がイカれてなければ

あなたとお似合いだったんだって

良い奥さんになるって

あなたとずっと一緒にいられたかもしれないって

 

But you’ll find the real thing instead

She’ll patch up your tapestry that I shred

And hold your hand while dancing

Never leave you standing

Crestfallen on the landing

With champagne problems

でもよかった

彼女となら大丈夫

その手を離したりしない

あなたを置き去りにはしない

私みたいに

ちょっとしたことで

あなたをがっかりさせたりしない

 

Your mom’s ring in your pocket

Her picture in your wallet

You won’t remember all my

Champagne problems

You won’t remember all my

Champagne problems

ポケットに指輪

財布には彼女の写真

私のことなんてもう覚えてないでしょ

私のことなんて

ちょっとしたことだったんだから

 

champagne problems

champagne problems

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  • ¥255
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◆解説

*1ちょっと飲み過ぎただけのことよ

Champagne problems

“Champagne problems”という言葉は、「どっちも魅力的で選べない選択肢を含んだ問い」を指す。

或いは、「リッチな人たちのシャンパンの話なんて一般人からすればどうでもいいこと」=「些細なこと」という意味もあるそうで、ここでは後者を採用。

あえて世間を突き放した言い方をすることで、2人だけの大切な思い出を演出しているのだと思う。

また、タイトルにもなっているこの言葉は繰り返し登場しているが、その度に「誰にとっての“Champagne problems”か」その視点が変わっているのが面白い。

ちなみにテイラーは(というかアーティストの多くは)自身のプライベートを歌に生々しくぶちまけていることが多く、この歌も通説通り、トム・ヒドルストンとの関係とその終わりを歌ったものと解釈してはいる。

※当ブログのファンからすればMCUのロキでお馴染みの彼だ。

www.tvgroove.com

 

*2ごめんなさい

 Love slipped beyond your reaches

当然のことながら“I'm sorry”なんて言っていないわけだが、「私はあなたの手の届かない遠いところへ行ってしまったのよ」という想いは、女の本気の「ごめんなさい」の一言で十分伝わるんじゃないかと。大好きな人の「ごめんなさい」ほど直感的にその人を遠くに突き放す言葉はないと思う

 

*3あのシボレー 売っちゃうのね

Your Midas touch on the Chevy door

これは、バカ正直に直訳されたものばっかりだったのをどう解釈したものかと悩んだ末に考えたもの。

触れたもの全てを金に変えるという「ミダス」の名前を出して、そいつがシボレーのドアに触れるとはどういうことか…「金に変える」を「カネに変える」と解釈しました。他に…良い解釈あれば教えて下さい…。

ちなみにこの後の“Well, it’s made for me”までは全てシボレーの車内での2人のやりとりだと解釈しています。

 

*4本気になった11月

November flush

flush=ポッと紅くなる、紅潮するという意味だが、文脈としては本来flashだったのではないか?と思う。「フラッシュバック」=「パッと思い出す」のflashだ。そこに、「思い出すと今でも照れちゃう」という意味を込めて、あえてflushにしているのではないかと。

 

*5あなたの腕の中で何度も泣いた

and your flannel cure

フランネルというのはいわゆる綿の服のことだろうが、文脈をなぞるならシボレーの中で彼のシャツに顔を埋めた日々=彼に癒された日々の懐古シーンだと思われる。

単にcureを「癒された」としなかったのは、彼女が結構辛い思いをしているっぽいことが歌詞全体から伺えるからだ。

 

*6バカ言って笑った

“This dorm was once a madhouse”

I made a joke, “Well, it’s made for me”

ここは中身がどうこうよりも、バカみたいなジョーク飛ばしてたよねという2人の過去を振り返るフェーズなのでこんなもんでいいんじゃないかと。

曲の盛り上がりと共に、少ない言葉で綴られていた歌詞の語数がこの辺りでグッと増える。彼との思い出が溢れ出しているようだ。

但し、直訳した場合の「キチガイハウスなんて私にお似合いね」といった表現や、*8も含め、この歌の主人公の女性(=テイラー)は、周囲から相当キチガイ扱いされているらしく、そのことを自分で皮肉った言葉が非常に目立つ

こんな意訳だとそのニュアンスが潰れてしまうけど、具体性を殺して普遍化に振り切ったと思ってもらえれば…。

でもその周りが言う「クレイジーさ」ってのが「シャンパン」というお酒に置き換わることでこんなに美しくて儚い世界観を描き出すってすごい。

 

*7思い出の場所も

別の誰かの場所に変わってく

あんなにみんな仲良しだったのにね

How evergreen, our group of friends

Don’t think we’ll say that word again

And soon they’ll have the nerve to deck the halls

That we once walked through

ここは多分、彼氏含めた(多分彼氏側?の)友人関係の終わりを歌っていて、「私たちがかつて歩いた場所も、彼らがすぐに飾り付けてしまう」という下りを意訳したもの。ちなみに"deck the hall"というフレーズそのものは童謡にもあるように、クリスマスを連想させる枕詞だと思った方が良い。かつてホリデーシーズンを楽しく過ごした関係の終焉を描いている。

 

*8いちにのさんで飛び出したあなた

ひとりで行かせて ごめんなさい

One for the money, two for the show

I never was ready so I watch you go

これをバカ正直に「一にお金、二にショーよ」なんて直訳してるサイトが多くて辟易。

これは、One for the money, two for the show, three to get ready, and four to go”という童謡の歌い出しで、要は、「位置について、ヨーイ、ドン!」の英語版の掛け声である。

その三・四の部分を音韻を残しつつこんな切ない歌詞に置き換えるなんて、やはり天才的…。

加えてこれは結婚を考えていた彼が急ぎすぎていたことへの暗示でもある。あなたのペースについていけなかったの、と。

 

*9私の頭がイカれてなければ

あなたとお似合いだったんだって

“She would’ve made such a lovely bride

What a shame she’s fucked in the head,” they said

ここは原文とそこまで違いはないのだが、*6でも触れた通り、彼女が彼をふったことは周囲から相当悪く言われたようだ

加えて、プライベートまで世間からの好奇の目に晒され続けていることへのグチのようにも聞こえて切ない。

最近日本でもアーティストへの過激な誹謗中傷が話題となることが増えたが、海外のそれ(特にアメリカ)は日本なんかの比ではないほどに苛烈だ。

現に「歌手を目指す人に一言」を求められたテイラーは苦笑しながら「弁護士を見つけなさい」と言っている。


テイラー・スウィフトに73の質問 ─ ビバリーヒルズの自宅を公開。| 73 Questions

但しここでの自虐的な表現は、うまく言葉にできない彼との「すれ違い」をお酒だったりクレイジーな周りの目でごまかすためのもの。

結局、彼女はなんで彼を選ばなかったのか、“champagne problems”という言葉で濁したまま、ハッキリとは語ってくれないのである。

そこがむず痒くて、でも恋心というのはそういうものだと思うからこそ、その感覚が尚更愛おしくて、だから私はこの曲を何度も繰り返し聴いてしまう。

 

champagne problems

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エヴァーモア (通常盤)

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